【フリーランス必読】効果的なセルフブランディングのいろは|メリット・デメリットも紹介

フリーランスにはさまざまな業種がありますが、全てのフリーランスにとって、自身の価値を創出してブランドイメージをクライアントに伝える「セルフブランディング」は重要な取り組みです。

本記事では、「痛い」と思われずに効果的なセルフブランディングを行うための【いろは】を徹底解説します。あらゆる業界で働く、全てのフリーランス必読の内容です。

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セルフブランディングとは?全フリーランスにおいて必須事項

セルフブランディングとは?全フリーランスにおいて必須事項

自身の価値を高めてイメージを作り出し、ビジネスにつなげるための「セルフブランディング」は、全てのフリーランスにとって必要不可欠な取り組みです。

セルフブランディングを徹底することによって、自分自身のスキルや特徴、魅力を外部に売り込み、興味を持ってもらうことにつながります。

ここでは、セルフブランディングとは何かを詳しく解説するとともに、フリーランス市場に広がっているレッドオーシャン化の進行について紹介します。

セルフブランディングの概要

そもそもセルフブランディングとは、英語の「self(自分)」+「branding(ブランディング)」から生まれた言葉であり、「自分をブランディングすること」を指しています。

自分自身の特徴やスキル、魅力を押し出して社会や自分以外の他人と差別化をはかることで、「自分にしかない価値」を作り出し、ビジネスチャンスを拡大するためのマーケティング手法の一種です。

企業に所属している人にとっては、企業そのものが持つ価値が、ある程度従業員の価値として反映されます。しかし、フリーランスはあくまでも個人で働いているため、「自分にしかない価値」を自分自身で創出しなければ、他者との差別化ができずに市場で埋もれてしまいます。

そのため、セルフブランディングを行い、「自分という人間はどのような存在なのか」をアピールすることが、フリーランスにとっては必要不可欠な要素です。

フリーランス市場はレッドオーシャン化が進行中

ランサーズが2021年11月に行った「フリーランス実態調査」によれば、フリーランスの人口は年々増加しており、2021年10月時点のフリーランス人口は約1,577万人となっています。

同社が調査を開始した2015年には937万人に過ぎなかったフリーランス人口は、わずか6年で1.5倍以上に膨れ上がっている計算です。

特に、2020年初頭に発生した新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務を行いながら副業を始める労働者が増えたことから、2020年から2021年にかけてのフリーランスの人数は激増しています。

フリーランス人口の増加に伴って、フリーランス市場の経済規模も拡大していますが、これまでブルーオーシャンだった市場に大量の新規フリーランスが詰めかける事態となっており、レッドオーシャン化が進行しているといえるでしょう。

これからのフリーランスは、セルフブランディングを行い、自分自身の価値を市場で押し出していかなければ仕事の獲得が難しくなるおそれもあると考えられます。

セルフブランディングによって起こるメリット5選

セルフブランディングによって起こるメリット5選

セルフブランディングを徹底することによって、企業がフリーランスの「人となり」や「スキル」を知り、安心して案件を任せられる存在であることを認識するため、フリーランスにとっては継続的な案件の受注につながります。

また、自身のブランドイメージが向上することでビジネスチャンスが広がり、「価値の高い人材だ」と思われる存在になれば単価の向上も期待できます。さらに、セルフブランディングによって自然と専門性が定まってくることから、フリーランスとしての自身の方向性を再確認し、中長期的なキャリア形成にも役立ちます。

ここでは、さまざまなメリットをもたらす「セルフブランディング」によって起こることを詳しく解説します。

継続的に受注を獲得しやすくなる

フリーランスがセルフブランディングを行うメリットのひとつに、「継続的に受注を獲得しやすくなる」というものがあります。

フリーランスが長く仕事を続けるために、もっとも重要な要素のひとつが「継続的に仕事を獲得すること」です。仕事を獲得できなければ報酬を受け取れず、いずれは生活に困って廃業しなければならなくなる可能性が高くなります。

フリーランスが市場で長く生き残るためには、単発の案件を受け続けるよりも、継続案件を受注するのが望ましいといえるでしょう。セルフブランディングによって自身のパーソナリティやスキル、専門性、過去の実績などが明らかになっていれば、企業の担当者から「この人になら仕事を任せても安心だ」と感じてもらい、継続的な受注を獲得しやすくなります。

本記事を作成しているコロニー株式会社では、フリーランスのコンサルタントに向けた「Experty」というマッチングプラットフォームを運営しています。

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単価が向上する

フリーランスが収入を上げる方法は、案件数を増やす以外に「単価を向上させること」が挙げられます。単価を引き上げるための方法として、セルフブランディングは高い効果を発揮します。

良い仕事をしてクライアントや関係者からの信頼が向上していけば、フリーランスとしての自身の価値が高まります。すると「良い仕事をするフリーランスに仕事を頼みたい」と考えている事業者から個別に案件の相談が舞い込んだり、これまで取引している企業との単価交渉をしやすくなったりします。

セルフブランディングによって自身のブランド力を高めていくことは、単価の向上や新たな案件の獲得につながり、収入の増加やフリーランスとしての安定性の向上をもたらします。 

競合との差別化になる

セルフブランディングでは、あなた個人の「誰にも負けない強み」を発信することで、競合サービスとの差別化が可能になります。

ただし、セルフブランディングでよくある間違いとして、自分をアピールすることに夢中になるあまり、スキルや実績を誇張してしまいがちです。このような実態の伴わない情報を発信すると、虚像を作り上げてしまい、「痛い」人と見られるリスクがあります。

これにより、イメージダウンや不信感を招き、ビジネスチャンスを逃してしまうことになるので注意が必要です。

中長期的なキャリアプランの策定がしやすくなる

フリーランスとして仕事をしていると、「相談された仕事はとりあえず引き受ける」という場面が多くなりがちです。仕事を断ることで次の案件につながらないことを怖がってしまい、多少無理をしても目の前の仕事をつかんでしまうフリーランスは少なくありません。

しかし、セルフブランディングを徹底すれば、「〇〇さんの専門分野は△△」という確固たるイメージが定着し、自分に適した仕事だけが集中的に依頼されるようになってきます。

セルフブランディングによって自分のブランドイメージを決定づけることで、今後のフリーランスとしての方向性を定めやすくなり、中長期的なキャリアプランの策定にもつながります。 

自己成長を促進する

自分のブランディングを継続的に見直し、改善していくことで、常に成長し続ける姿勢を保つことができます。さらに、クライアントからフィードバックを受け取ることで、自分の弱点や改善点を把握し、自己改善の機会を得ることができます。

このように、セルフブランディングは単なる自己アピールに留まらず、継続的な自己成長を促す重要なツールとなります。

セルフブランディングで陥りがちな3つの失敗

セルフブランディングで陥りがちな3つの失敗

セルフブランディングでよく陥りがちな失敗としては、ニーズがつかめていないことや、自身の強みと合致しない部分をアピールしてしまうこと、意識していてもクライアントに自身のブランドイメージが正しく伝わっていないことなどが挙げられます。

セルフブランディングを成功させるためには、よくある失敗について深く知り、同じ失敗をしないように取り組むことが大切です。ここでは、3つのよくある失敗について詳しく解説します。

クライアントのニーズがつかめていない

フリーランスとしてのクライアントや先方のニーズを正しくつかめていないと、見当違いの方向に向かってブランディングをはかろうとしてしまい、ビジネスの拡大につながらない恐れがあります。

例えば、プログラミングのスキルを持つ人が、アパレル業界の担当者に「自分にはプログラミングのスキルがあります」とアピールしてもニーズがかみ合わないため、新たな仕事の受注には至らないでしょう。

この例においては、IT企業担当者など、自分のスキルを必要としているニーズを満たす現場に向かってアピールすることが、セルフブランディングを成功させるためのポイントです。

そのためには、自身がどのようなスキルを持ち、そのスキルがどの業界や現場に対してニーズを持つのか知ることも大切です。

提案と自身の強みが合致していない

提案している企業のニーズと自身の強みが合致していない現場に自分の魅力を理解してもらおうとしても、双方のメリットが一致しないために、新たなビジネスには発展しにくいといえます。

例えば「納品スピードが非常に速く、ほかのフリーランスに比べて短期納品が可能」という強みを持っているフリーランスは、短期納品してくれる人材を求めている企業に売り込むと重宝される可能性が高いでしょう。

一方で、「時間がかかっても構わないので、丁寧でハイレベルな仕事をしてくれる人材を求めている」という企業にとっては、納品スピードの速さや短期納品への対応はそれほど魅力的には映りません。セルフブランディングを行うときは、自身の強みと相手の求めている条件が合致する方向を見定めましょう。

クライアントにブランドが伝わっていない

セルフブランディングが重要であることを意識していても、肝心のクライアントにブランドイメージが正しく伝わっていないと、価値の向上には発展しません。

「自分はこのような人となりで、〇〇というスキルを持っていて、△△のような仕事ができます」など、具体性のあるアピールをしなければ、せっかくのブランドを活用してもらう機会が訪れないのです。

まずは自分に何ができるのかを分かりやすくまとめて、機会を見計らってクライアントに自分の知識やスキル、特徴を積極的にアピールしましょう。

十分なアピールができていなければ、本当は自分に対応できる案件であっても「〇〇さんは対応できないだろうから、ほかの人に依頼しよう」と思われてしまい、貴重な案件の獲得機会を逃してしまうおそれがあります。

【5ステップ】セルフブランディングの具体的な方法

【5ステップ】セルフブランディングの具体的な方法

セルフブランディングを行うためには、マーケットやセグメントを選定し、ニーズを抽出したのち、自己分析と発信方法の決定を行う必要があります。順序立てて準備を進めていくことで、相手に伝わりやすいセルフブランディングを行うことが可能になります。

  1. マーケット・セグメントの選定
  2. ニーズの抽出
  3. 自己分析
  4. 発信方法の決定
  5. 振り返り

実際にセルフブランディングを実践したら、成果を振り返って改善をはかることも大切です。本章では、セルフブランディングの方法について5ステップで詳しく解説します。

マーケット・セグメントの選定

セルフブランディングを行うにあたって、「どのマーケット、セグメントに対してブランディングしていくのか」を決める必要があります。自身のスキルや専門分野などを考慮した上で、どのマーケットが自分に適しているのかを見極めて参入先を選定しましょう。

選定先を決めるときは、目先のキャリアだけでなく、中長期的な自身のキャリアを加味することが大切です。「自分は将来的にフリーランスとしてどうなっていきたいのか」をよく検討してから、最終的な参入先を確定することをおすすめします。

ニーズの抽出

参入先のマーケットやセグメントが確定したら、そのマーケットやセグメントがどのような人材を求めているのかを知るために、ニーズの抽出を行います。市場の顕在ニーズや潜在ニーズを詳しく分析し、どのようなスキルを提供すればニーズが満たされるのかを把握しましょう。

例えばITコンサルタントなら、「自社のDXを推進したいと考えているが、どのように進めていいのか分からないため、コンサルティングしてくれる人を探したい」といったニーズが考えられます。

自己分析

セルフブランディングを行う際は、自己分析を行って強みや弱みを理解しておくと、アピールポイントが明確になります。まずは自身のこれまでの実績を振り返り、成功例と失敗例をリストアップしてみましょう。客観的な目線で実績を振り返ると、自分でも気がつかなかった自分自身の価値に気がつくこともあります。

また、自分自身の評価だけでなく、他者からの評価も分析に加えると、より精度が高まります。よく他者から褒められる点や、感謝される点などを思い返して、強みに加えておくとよいでしょう。

発信方法の決定

セルフブランディングの方向性が決まったら、どのような発信方法で自分をアピールしていくのかを決定します。名刺や自分が運営しているWebサイト、SNSなどが代表的な発信源になるでしょう。

ただし、どの発信方法が適しているかは、フリーランスとしての仕事内容によっても異なります。発信方法をすぐに決めるのが難しい場合は、プロジェクトを進めながら自分の強みを理解していき、仕事の中で適した発信方法を見極める方法も効果的です。

振り返り

セルフブランディングを一定期間続けた後は、期待どおりの成果が表れているかどうか振り返りを行いましょう。最初に定めた方向性のとおりに自分自身のブランドイメージを伝えられているか、ニーズとのずれがないかどうかを確認して、課題があれば微調整をしていきます。

何度もPDCAを回して改善をはかることで、セルフブランディングはさらに洗練されたものになります。

まとめ

セルフブランディングによって自身のブランドイメージを形作ることは、フリーランスが他者と差別化をはかり、新たなビジネスチャンスを生み出すためにも重要です。

とはいえ、仕事を探しながらセルフブランディングを並行して行うことに不安を覚える人もいらっしゃるでしょう。そのような場合は、コンサルティングプラットフォームのExpertyの利用がおすすめです。下記の4つの特徴で、働き方の希望に合ったコンサルティング業務をご紹介します。

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記事監修者の紹介

アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。