コンサルタントの独立はなぜ失敗する?成功の秘訣やメリット・デメリットを解説

コンサルティングファームで働いた経験がある方は、誰しもコンサルタントとして独立することを考えたことがあると思います。
しかし、コンサルティングファームから出て独立した場合に個人として仕事が受注できるか、さらには継続して案件を得られるかという不安が付きまといます。
また、コンサルタントとして独立するのは一般的に難しいといわれています。
独立したコンサルタントは、企業所属のコンサルタントと比べて収入やスケジュール面で融通が利きやすい一方で、全て自分の責任で仕事を進めなければならないためです。
本記事では、コンサルタントとして独立するメリット・デメリットや課題、そして、失敗せずに独立し活躍するためにはどうしたら良いのか、経験談も含め紹介します。
目次
コンサルタントが独立する3つのメリット
まずは、コンサルタントが独立する3つのメリットから紹介します。
- 収入の増加
- スケジュールの自由度
- 独立の容易さ
それぞれ解説します。
年収・収入の増加
コンサルタントとして企業に所属していると、クライアントが支払う対価のほとんどは企業の取り分になります。
クライアントが高額な対価を支払っていたとしても、従業員に対する給与は固定のケースが一般的です。
しかし、独立すればクライアントから支払われた対価は、直接自分の取り分になり収入の増加が見込めます。
コンサルタントとしての経験やスキルによっても変わってきますが、フリーランスコンサルタントの平均年収は、正社員よりも1.1倍〜1.6倍程度高くなるとされています。
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スケジュールの自由度
独立した場合、働くスケジュールを自分でコントロールすることができます。
自身でスケジュールを管理する責任が伴うもののライフスタイルに合わせて、土日や深夜など企業に属しながらだと稼働できない時間なども使い自由なスケジュール管理が可能です。
実際にフリーランスエージェントのExpertyが扱う案件の中には、週10時間から働ける条件のものも見られます。
独立の容易さ
コンサルタントは事業を行うための特別な備品や設備、資格などは必要ないため、起業時の準備が容易であることもメリットの一つです。
昨今のクライアントとのミーティングはオンラインが主流になっているため、事業を行う場所も自由に選択し独立することが可能です。
コンサルタントが独立する2つのデメリット
続いて、コンサルタントが独立する際に把握しておきたい2つのデメリットを紹介します。
- 自分で案件を獲得しなければならない
- すべての責任を負わなければならない
自分で案件を獲得しなければならない
独立後は自分で案件を獲得しなければならないため、企業所属のコンサルタントに比べると、新規開拓のための労力がかかります。
企業に所属しているコンサルタントは、企業が受けた案件を割り当てられて仕事をします。
そのため案件が全くないという事態はそれほど多くありません。
しかし、独立すると営業力次第では全く仕事がない時期が発生する場合もあります。
エージェントの中には、営業代行サービスを提供しているところもあるので、サポート内容をチェックしてみてください。
すべての責任を負わなければならない
コンサルタントに関わらず独立する場合は常に、自身のサービスに対する責任をすべて負わなければなりません。
自由な働き方であるからこそ、自分自身でスケジュールをしっかりと管理して働く必要があります。
また、上司の存在はなくなり自分自身がクライアントの対面に立つため成果物に対する責任なども、企業で働いていたとき以上に発生します。
コンサルタントの独立が失敗する4つの理由
コンサルタントとして独立するメリット・デメリットを把握して独立しても、その独立が失敗してしまうことは多々あります。
企業でコンサルタントをしていた人が独立した場合に、失敗してしまうよくある理由を4つ紹介します。
新規案件を獲得できない
企業に属しながらコンサルタントをしていてマネージャーなどの職位の方は、新規案件獲得に向けた営業活動も行っているでしょう。
企業に属しながら営業活動でも成果を上げている方は独立しても同じように案件を受注できると考えているかもしれませんが、今の営業活動が提案の中身で売れたのか、会社名で売れていたのかを把握する必要があります。
コンサルタントとして独立したら当然、企業の肩書や信頼はなくなるため、個人の実績やスキルで案件を獲得しなければなりません。
個人としてクライアントから信頼を獲得し、受注するハードルが高く失敗するケースがあります。
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独立した際のデメリットである案件獲得の不安が解消されますのでぜひ登録しておいてください。
クライアントの変化によるギャップについていけない
コンサルタントとして独立した初期は、大手企業に属していてクライアントも大手企業であった人でもクライアントは中小企業になることが一般的です。
クライアントが大手企業から中小企業に変わった場合、大手企業と中小企業の常識が異なることにやりにくさを感じることがよく起こります。
大手企業を担当していた頃は、専門用語なども当たり前に理解したうえで、企業としての希望を積極的に提案してくれるケースが多かったかもしれません。
しかし、中小企業ではコンサルティング内容に対する理解が不十分で、企業側からの提案はほとんど期待できないケースがよくあります。
特にワンマンの傾向がある中小企業においては、「話を聞いてみたけど、よく分からないから今回はやめておく」と経営者に判断され、失注してしまう例も少なくありません。
メンバーが集まらない
コンサルタントとして独立したとしても、すべての案件を1人で行えるとは限りません。
案件により他のメンバーを集めようとした場合、集める対象となるのは同じく独立したコンサルタントや専門家です。
しかし、他のコンサルタントも各自の案件を抱えているため、希望する時間にプロジェクトに参画できるか、また希望するスキルを持った人がチームに来てくれるかの調整が困難になる場合があります。
メンバーが集められなかったために受注できなかった案件なども発生し、個人で完結できる案件のみを行うコンサルタントも珍しくありません。
成長機会の減少
活動の難しさや、メンバーが集まるかの問題により独立したコンサルタント個人で完結できるプロジェクトばかりを担当した場合、チャレンジングなプロジェクトを通して得られる成長の機会を失うことになります。
さらに、企業に属していれば企業内に蓄積されたナレッジを活用することもできますが、独立すると他のコンサルタントからのナレッジを得る機会も減るため、コンサルタントとして成長の機会が減る可能性があります。
コンサルタントが独立するには?4つのステップ・準備
コンサルタントとして独立するためには、入念な事前準備を行い、ある程度の道筋を立ててから独立することが重要です。
無計画なまま独立すると、案件を受注できずに収入がなくなったり、クライアントからの信頼が低下して契約を打ち切られたりするおそれがあります。
独立後に成功するためには、自分のスキルの把握や参入分野の選定、スケジュールの作成などが重要です。
ここでは、コンサルタント独立までの4つのステップについて詳しく解説します。
現状の自分の能力を把握する
コンサルタントとして独立するのであれば、現状の自分の能力を把握しておく必要があります。
これまでのキャリアを踏まえて、自分のコンサルタントとしての実力を把握し、独立後に成功するためにどのような知識やスキルが不足しているのかを理解しましょう。
自己分析を行うにあたって、これまでの自分の実績をリストアップし、特に成功した案件や、失敗した案件を探し出す方法も有効です。
成功要因や失敗要因を洗い出すことで、自分の強みと弱みが明確になります。
他にも、クライアントや所属企業の同僚に第三者の観点から見たアピールポイントを教えてもらうのも有効です。
第三者の視点を入れることで、自分では気がつかなかった強みと弱みを自覚しやすくなります。
知識とスキルを補完する
自身に不足している知識やスキルが明らかになったら、さっそく不足している知識とスキルを補完するための行動に移りましょう。
現在の所属ファームでは補いきれないのであれば、ビジネススクールに通って本格的に経営学を学ぶのも、コンサルタントの独立には役立ちます。
リーダーシップや経営戦略、ファイナンスなど、独立したコンサルタントとして活躍するために必要不可欠な要素が含まれているため、時間と予算に余裕があるなら検討してみるとよいでしょう。
勝ち目のある分野を探す
コンサルタントとして成功するためには、勝ち目のある分野を探すことが重要です。
コンサルティング市場は年々拡大傾向にあるため、ビジネスチャンスは広がっていると考えられます。
IDCの「国内ビジネスコンサルティング市場予測」によれば、国内コンサルティング市場は2026年にかけてさらに拡大し、2026年時点で現在の約1.5倍規模となる8,732億円にまで拡大すると予測されています。
しかし、市場が拡大傾向にある一方で、国内のコンサルタント登録人数に対する稼働人数は決して多くありません。
イントループが公表している調査では、同社に登録しているコンサルタントは2022年4月末現在で14,760名を数えますが、実際に稼働しているのはわずか月間532人です。
すなわち差別化をはかり、勝ち目のある分野を探さなければ、コンサルタントとして継続的に活躍していくことは難しいと考えられます。
案件を獲得する
十分な知識とスキルを身につけ、参入する分野を決定したら、いよいよ独立コンサルタントとして活動を始めます。
自分の強みを全面にアピールして、クライアントから案件を獲得しましょう。
最初は案件を獲得するまでに苦労するかもしれません。
しかし、続けて案件を獲得してクライアントからの信頼が高まってくると、他の企業を紹介してもらえる機会も出てきます。
また、コンサルタント向けの案件紹介サービスに登録して仕事を探すことも有効です。
一つひとつの案件に誠実に対応し、コンサルタントとしての信頼を積み重ねていくことが大切です。
他の記事でも独立コンサルタントの営業方法や継続案件の獲得方法について紹介しているので、ぜひご覧ください。
【経験者が語る】コンサルタント独立のKSF
続いて紹介するのは、実際にコンサルタントとして独立した方にインタビューを行った内容です。
【コンサルタントとして独立したSTさん:男性】
私自身がコンサルタントとして独立しての経験と、周りの独立したコンサルタントを見ていて感じたコンサルタントとして成功するために大切な要素は「継続して案件を獲得できるか」です。
クライアントへの直接の営業
企業に属しているコンサルタントと同様にクライアントになりうる方に向けて直接営業を行う方法です。
個人として、知名度や実績が確立されていたり提供するサービスが明確な場合はこの方法で成功する場合が多いです。
一方で個人としての信頼性が高まるまでは、苦戦するケースが多いです。
他の独立したコンサルタントからの案件
コンサルタントが受注する案件は1人では完遂できない場合も多く、他のコンサルタントもリソースを探している場合があります。
これまでのコンサルタント経験のなかでの人脈を活用できると受注可能性が高まります。
しかしこの方法では、クライアントと直接契約するわけではないので、報酬が少なくなるというデメリットがあります。
案件紹介サービスからの案件
コンサルタントに発注したい案件が集まっているサービスに登録してそこから受注するのも1つの手です。
独立した後は営業活動に使える時間も限られているため、既に誰かに発注したいクライアントが集まっている案件紹介サービスは営業活動の時間短縮につながります。
この方法では、いかに他のコンサルタントと差別化して選んでもらえるかがポイントになります。
自分の強みやできることを明確にし、受注可能性が高い案件に応募しましょう。
コンサルタントが独立で成功するためのポイント
それでは、コンサルタントが独立を成功させるにはどうすればいいのでしょうか?
以下でポイントを確認していきましょう。
労働管理を徹底する
コンサルタントが独立する場合、労働管理を徹底することが重要です。
会社では労働管理を会社が行ってくれますが、独立して活動する場合は自己管理が必要になります。
中には、プライベートと仕事の境界線が曖昧になり、ワークライフバランスを確立できないという方も見受けられます。
体調を崩さないためにも、労働環境を整える、タイムマネジメントを徹底するなどして工夫するようにしましょう。
丁寧なコミュニケーションを心がける
コンサルタントが独立を成功させるには、クライアントとのやり取り時に丁寧なコミュニケーションを心がけることが大切です。
丁寧なコミュニケーションができていないと、相手からの信頼度が下がってしまい、継続して案件を依頼してもらえない可能性があります。
メールを送信する際は時間帯に気をつける、シンプルでわかりやすい文章を心がけるなどして、コミュニケーションに注意を払いましょう。
営業力を身につける
独立して活躍しているコンサルタントは、営業力が高い傾向にあります。
先述した通り、会社員とは異なり、独立したコンサルタントは自分で案件を獲得しなくてはいけません。
そのため、自分の強みをわかりやすくアピールしたり、実績をまとめたりして、案件を獲得できるように工夫しましょう。
特に高単価案件は競争率が高まるため、営業力でライバルと差別化を図ることが大切です。
フリーランス向けエージェントに登録する
独立準備として、フリーランス向けエージェントに登録しましょう。
フリーランス向けエージェントでは、自分の希望にあった案件を効率的に探せます。
例えば、報酬や働き方、求められるスキルなどで案件を検索することが可能です。
エージェントの中には、フリーランスと面談を実施した上で、最適な案件を紹介してくれるサービスもあります。
また、エージェントによって得意とする分野が異なるため、コンサルタントの案件を豊富に抱えているエージェントを選びましょう。
コンサルタントの独立に関するよくある質問
ここでは、コンサルタントの独立に関するよくある質問を紹介します。
コンサルタントは未経験でも独立できる?
コンサルタントは未経験で独立することは可能ですが、ハードルは高いと言えるでしょう。
フリーランスには即戦力としてのスキルが求められるため、未経験だと案件獲得が難航するためです。
ただ、SEが副業としてITコンサルタントの仕事を請け負うなど、専門性がある場合はフリーランスとして案件を獲得できる可能性があります。
まずは自分のスキルを見直して、独立できる可能性があるかを確認することが重要です。
Big4のコンサルタントは独立しやすい?
BIG4(ビッグ4)とは、グローバルにビジネスを展開する4大会計事務所のことです。
下記のコンサルティングファームで構成されています。
- デロイト トウシュ トーマツ
- アーンスト&ヤング
- KPMG
- プライスウォーターハウスクーパース
BIG4は知名度が高く、所属しているコンサルタントも高度なスキルを持ち合わせていることから、独立しやすいと言えるでしょう。
まとめ
今回の記事では、コンサルタントが独立するメリット・デメリット、コンサルタントの独立が失敗する理由、独立に必要な準備、成功させるためのポイントについて解説しました。
コンサルタントは独立することで年収アップできるだけでなく、自由な働き方を実現できる可能性があります。
ただ、いきなり独立すると失敗するリスクが高まるので、しっかりと準備を進めることが大切です。
Experty(エキスパティー)はフリーランス向けのエージェントサービスです。
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記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。