コンサルタントの仕事はきつい?1日のスケジュールや適性のある人について解説!
コンサルタントとしての独立やコンサルティングファームへの転職に興味があっても、「コンサルタント業務はきつくて大変」といわれることも多く、不安に感じている方もいるでしょう。
コンサルタントは、外資系企業や大手日系企業を中心に高年収が狙える一方で、仕事量が多く、激務になりやすい職種です。コンサルタントがなぜ「きつい」といわれるのか、その背景や理由を理解し、自分に向いているかを正しく判断することが転職を成功させるために重要です。
この記事では、コンサルタントに対して定着している「きつい」というイメージが本当かどうか解説していきます。
- 「コンサルタントの仕事がきつい」は本当?
- コンサルタントに転職するメリット
- 現役コンサルタントに聞いた!コンサルタントってきついの?
きつくてもコンサル業を続けられる適性や、現役コンサルタントへのインタビューも紹介しますので、コンサルタントへの転職を考えている方はぜひご覧ください。
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目次
「コンサルタントの仕事はきつい」は本当?
「コンサルタントの仕事はきつい」というのは果たして本当でしょうか?コンサルタントは、仕事が大量なうえに求められるレベルが高いため、激務になる傾向があります。きついと感じる基準には個人差があるものの、企業に所属するコンサルタントは自分1人で調整できない部分も多く、大変に感じやすいでしょう。
ここでは、コンサルタントがきついといわれる具体的な理由を以下の3つに分けて解説します。
- 究極の客商売であり顧客ファースト
- 責任負担が重い
- 繁閑の差が激しい
今後コンサルタントを目指すうえで知っておきたい情報ですので、ぜひお読みください。
コンサルタントのここがきつい!①:究極の客商売であり顧客ファースト
コンサルティングは、常にクライアントを最優先で考え、行動する「究極の客商売」です。プロジェクト期間中は顧客ファーストの姿勢を貫かなければならず、「振り回されてきつい」と感じる場合もあるでしょう。
コンサルタントの仕事は、顧客だけでは解決できない難題の解決を通して、業績向上や事業拡大といった利益をもたらすことです。問題の根本や原因を考え、時には現場の反対を一緒に説得するなど、一定の期間は顧客とともに時間を過ごします。
クライアントから信頼を得られるにつれ、質問への回答や書類作成を頼まれる頻度が増えます。また、プロジェクトの軌道修正や提案書の修正など、予定外の仕事が随時入ることで時間を取られ、自分の時間が無くなることもあるでしょう。
コンサルタントのここがきつい!②:責任負担が重い
コンサルタント業の責任の重さを負担に感じるケースもあります。クライアントにとっては、担当者が新人かベテランかは関係なく、プロジェクトに参加している以上は仕事の成果を求められます。
一般企業のように研修期間が特にないコンサルティング業界では、プロジェクトの一員になると1人の戦力として見られます。日頃から多くの業務をこなしつつ、結果を出さなければならないプレッシャーから、精神的な余裕がなくなる可能性もあるでしょう。
コンサルタントはその道のプロである顧客に相談される立場であり、ハイレベルな知識を求められます。仕事量や気合いの面で顧客より劣っていては、高額な料金に見合う課題解決やサポートはできないでしょう。
クライアントより多く働き、深く問題を考えることでのみ、コンサルタントは顧客の課題解決を導けるものです。各業界や経営について継続的に学び続け、業界や分野に関して高次元の知見を持って業務に臨む必要があります。こういった状況を楽しめる方ならば問題ないかもしれませんが、そうでない場合、「きつい」と感じることもあるでしょう。
コンサルタントのここがきつい!③:繁閑の差が激しい
コンサルタントの仕事がきついといわれる理由として、繁忙期と閑散期の差が激しいことも挙げられます。プロジェクトが始まると、期間中は大量の仕事に追われ、毎日の拘束時間が長くなります。
顧客満足度を上げるために、プライベートの時間を削ってでも仕事を終わらせなければならず、退社が夜中を回る日や休日返上が日常茶飯という企業もいまだに多いのが現状です。
ここまで、コンサルタントがきついといわれる理由について解説しましたが、もちろんきついだけではありません。
次の章ではコンサルタントのメリットについてお話いたします。
コンサルタントのメリット
コンサルタントの仕事はきついという声が上がることが多いですが、常に人気の職業として取り上げられています。本章では、そんなコンサルタントのメリットを見ていきましょう。
- 仕事にメリハリができる
- 同年代に比べて成長スピードが早くなる
- 給与が他の職種に比べて高くなることもある
コンサルタントのメリット①:仕事にメリハリができる
コンサルタントの仕事はメリハリもあり、プロジェクトが一旦終了すると次のプロジェクトまで長期休暇が取れます。プロジェクト期間中は単純に労働時間が長くなりますが、終わった後に数週間から1ヶ月近い休暇を取ることが可能です。
GWやお盆、年末年始といった日本の祝日や休暇に合わせて休めるとは限らないですが、ゆっくり過ごす時間は確保できるでしょう。家族のため、自分のプライベートの為に時間を割きたい人にはおすすめの職種です。
コンサルタントのメリット②:同年代に比べて成長スピードが早い
コンサルタントが主に関わるのは、クライアントとなる経営者や役員レベルの担当者です。経営者や役員レベルの方々と一緒に仕事をすることにより、同年代や担当者とは違った目線で物事を見て考える事ができます。
その分きつい仕事ではありますが将来を考えた時に自分の成長に繋がることは間違いありません。同い年より早く成長したい、将来経営者になりたいという方にはおすすめです。
コンサルタントのメリット③:給与が他の職種に比べて高い傾向にある
コンサルタント業界は実力主義の業界です。自分に実力があれば若くして年収アップや昇格が可能になります。新卒入社の年収は400万円前後が多く、20代後半には一般社員から管理職になることも少なくないでしょう。
一方、コンサルタントは若くして年収が1,000万円台以上というケースもあります。仕事もきつい分、その業務量に見合った給与がもらえるのもコンサルタントの魅力です。
仕事自体はきついと感じるかもしれませんが、これらのメリットをモチベーションにして業務に適応できる方であれば、むしろコンサルタントになることで良い勤務環境となるかもしれません。
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【現役コンサルタントに聞きました】
本章では、リアルなコンサルタントの1日のスケジュールと、やってて良かったこと、やめたいと感じるほど辛かったことを紹介します。
コンサルタントは仕事がつらいと言われることが多々あるようですが、実際はどうなのでしょうか?
とある戦略コンサルタントの1日のスケジュール
今回、話しを伺ったのは以下の戦略コンサルタント、田中さん(仮名)です。
名前:田中 人志(仮名)
年齢:38歳
学歴:某有名国立大学卒
7:00:起床〜移動
朝7時に起床して、打ち合わせの準備を行う。朝の移動時は、ネットニュースに目を通し最新の情報をインプットする。フリーのコンサルタントはクライアントと対面、もしくはオンラインで打ち合わせをする機会が多いため移動の時間をインプットにあてていることが多い。
8:30:クライアントの会社近くのカフェで分析業務開始
11時から打ち合わせがあるため、クライアントの情報収集と、リサーチ、分析を行う。事前に準備している資料を更にアップデートする。
11:00:クライアントと打ち合わせ(定例MTG)
リサーチ内容を元にクライアントと打ち合わせ。
12:30:昼食
近くの喫茶店で昼食をとる。
13:30:次のクライアントの打ち合わせのため移動
15:00:クライアントと打ち合わせ(キックオフMTG)
新規クライアントとのキックオフMTGを実施。今後一緒にプロジェクトを動かすメンバーとも顔合わせを行い、細かくレギュレーションを取り決めし、目標選定を行う。
17:00:自宅近くのコワーキングスペースへ移動
18:30:事務作業
本日打ち合わせを行った2社の会議内容を取りまとめ、必要なリサーチと、今後の動きを明確にアウトプットする。午後にもう1件オンラインで打ち合わせがあるためそのための準備を行う。また、明日の打ち合わせの準備のため事務作業を中心に行う。
20:30:クライアントとオンラインで打ち合わせ(定例MTG)
クライアントの社内メンバーと今後のために情報共有を行う。時間が遅いこともあり30分間と時間を決めて段取り良く実施。
21:00:残りの事務作業を行う
22:30:帰宅
コンサルティングをやってて良かったこと
コンサルティングの案件がしっかり確保できていると、毎月の収入が高い金額で安定することがモチベーションになっています。
また、クライアントの事業がしっかり売上増に繋がった場合、自分の力が役に立ったという達成感や満足感で一杯になるので、やりがいがある仕事だと感じています。
コンサルティングをやめたいと思ったこと
フリーのコンサルタントのため、案件がなかなか決まらない、獲得できないときは不安な気持ちで一杯になります。自分が必要とされているのか、疑問に思う瞬間もあるので、安定して案件を獲得できる状態が作れたらベストだと感じています。
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「コンサルタント=きつい」という中で続ける理由とは?
先述した理由により、「コンサルタント=きつい職種」というイメージがあることは事実です。とはいえ、プロジェクトを通して顧客と深く関わり、問題解決によって会社や事業をサポートできることに大きなやりがいや喜びを感じられるでしょう。
ここでは、コンサルタントに向いているといわれる適性や素質について解説します。きついと感じることがあっても、コンサルタントを続けるためにポイントを4点押さえておきましょう。
- 論理的思考力が活かせる
- 知的好奇心が刺激される
- 競争が嫌いではない
- 向上心が高い
・論理的思考力が活かせる
コンサルタントに求められる適性として、論理的思考力が挙げられます。コンサルタントの仕事は、企業の課題に対し有効な解決策を提案することです。顧客の事業成長や利益向上に向けた提案を受け入れてもらうためには、筋の通ったロジカルな説明が必要です。
コンサルティングでは、提案内容に対して顧客から細かな質問や突っ込みが入ることは珍しくありません。クライアントを不安にさせないためにも、事実やデータを元にしたロジックを常に用意して回答する必要があります。普段から論理的思考を使うようにし、訓練しておくことも大切でしょう。
論理的思考力は、コンサルタントの基礎能力として必須です。採用試験においても、基礎的な論理思考力を見るテストを課すほど重視されています。クリティカルシンキング(批判的思考)や仮説思考は、コンサルタントとして必要とされる代表的な論理的思考法です。また、議事録や報告メールを作成する際にMECE(漏れなくダブりなく)と呼ばれる手法も役立ちます。
・知的好奇心が刺激される
コンサルタント自体が知識の集約といえる仕事であり、常にプロの視点でのアドバイスが求められます。知的好奇心を満たし、自己成長できることにやりがいを感じられる人は、コンサルタント業務を続けやすいでしょう。
頭脳労働メインで、並行して多くの仕事をこなさなければならないコンサルタント業は、プレッシャーを感じやすい仕事でもあります。とはいえ、顧客にとってのバリューであるコンサルタントを雇う価値を維持するためには、常に学び続ける姿勢が必要です。新しい情報や知識を日々アップデートすることに喜びや楽しみを感じられる人は、コンサルタント向きといえます。
また、コンサルタントの仕事は、3ヶ月〜1年単位のプロジェクト形式が一般的で、プロジェクトごとに領域やテーマが大きく変わります。新しいプロジェクトに参加するたびに分野や業界ついて知見を積む必要があり、常日頃から知識をアップデートすることを億劫に感じる人は負担となるでしょう。
・競争が嫌いではない
コンサルタントの中には、ライバルとの競争にさらされて脱落してしまう人もいます。コンサルティング業界は、実力主義の体育会系文化が色濃く残っています。特にインセンティブ給の場合、報酬アップや昇進のためには周りの社員より成果を上げる必要があるため、コンサルタント同士の競争が激しい企業も珍しくありません。
プロジェクトに選ばれるために、同僚や先輩・後輩問わず他の社員と争うことになります。そのため、ライバルに勝つために日頃からスキルアップに取り組む姿勢が大切です。
勝ち負けだけがすべてではありませんが、先輩や同期との実力差を現実的に把握し、自分がさらに上を目指すための原動力となるポジティブな思考が必要でしょう。逆に競争のない環境でマイペースに仕事をしたい人にとっては、コンサルタント職の環境では実力を発揮できない可能性があります。
・向上心が高い
前述のとおりコンサルティング業界は競争の世界であり、コンサルタントとして生き残るためには高い向上心が必要といえます。厳しい言葉に聞こえるかもしれませんが、「やる気がないならやめた方がいい」とされる世界であり、向上心のない人は続けにくいでしょう。
財務分析や事業デューデリジェンス、クライアントとの交渉、資料作成、ヒアリングスキルや語学力など、コンサルタントに要求されるスキルは多岐に渡ります。仕事を抱えている状況は上司や先輩も同じで、じっくり教えてもらえることはほとんどなく、自ら積極的に知識やスキルを習得しなければなりません。
新しい知識を得るための勉強にも意欲的に取り組める人は、プロジェクトが変わるたびに新鮮な経験ややりがいを感じられるでしょう。逆の場合は、プロジェクトが変わるたびにやる気を削がれてしまう可能性があります。
日々忙しく業務をこなしながらも、向上心を持って仕事に取り組める人は、コンサルタントの素質があるといえます。
これら4点のポイントを抑えることできついといわれるコンサルタント業界で長く続けて行けるでしょう。
【まとめ】
コンサルタントは業務量が多いうえ、プロフェッショナルとしてのスキルや知識を持って成果を出す必要があるため、「きつい」というイメージを持たれがちです。とはいえ、コンサルタントとしてのやりがいや自己成長、報酬などに魅力を感じて続けている人もいます。まずは、自分がコンサルタントに向いているかを熟考する必要があるでしょう。
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記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。