経営コンサルタントに資格は必要?あると有利な資格10選・仕事内容も解説
経営コンサルタントはクライアント企業の意思決定に深く関わることから、専門性の高い資格を取得することで活躍の場が広がります。
また、経営関連に強い資格を有しているコンサルタントは、クライアントからの信頼を得られやすいのも特徴です。
しかし役立つ資格の種類は複数あり、さらにどの資格も取得難易度は高めです。
そこで本記事では、経営コンサルタントの仕事内容を元に、プロジェクトに役立つ資格を紹介します。
経営コンサルタントへの転職を考えている方や、コンサルタントとしてスキルアップを目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
経営コンサルタントとは?
そもそも経営コンサルタントとは、クライアント企業の経営課題の解決をサポートする人を指します。
クライアント企業の業界は多種多様なため、経営コンサルタントの種類も「総合系・戦略系・人事系・IT系・財務系・シンクタンク系・事業再生系・国内独立系」など枝分かれしています。
ただし業界は違えど、コンサルティング業務の流れは概ね同じです。
【経営コンサルタントの仕事の流れ】
- 企業へのヒアリング、市場調査などの情報収集
- 収集した情報の整理と分析
- 多角的な視点からの経営課題の炙り出し
- 戦略や改善策の提案と実行
- 結果の評価とさらなる改善策の提案
このように細かくPDCAサイクルを回し、クライアントと一緒に課題解決に取り組みます。
プロジェクトは一般的に3ヶ月〜6ヶ月程度の間で遂行し、期間内でクライアント企業の課題解決が要求されます。
また、常に企業の業界知識や法改正の動きを把握することも重要です。
加えて、円滑なプロジェクトを実行するために、時には現場スタッフと密なコミュニケーションをとる場合もあり、非常にやりがいのある職業です。
資格は必須ではないが、あると有利
実は経営コンサルタントに取得必須な資格はありません。
ただしコンサルティングファームによっては、取得必須な資格が規定されている場合もあります。
経営コンサルタントは、専門性の高い業務に携わるため、経営のみならず幅広い業界の知識・知見が必要です。
そのため、プロジェクトに有効な知識を得るために、資格を取得するコンサルタントも多いです。
また、資格を有しているとクライアントから信頼してもらいやすく、自身の転職やキャリアパスにも有利に働きます。
以上の通り、経営コンサルタントになるために必要な資格はありませんが、今後のキャリア設計を見据えると、取得して損はないでしょう。
幅広い業界で有利に働く経営コンサルタントの資格3選
経営コンサルタントは、クライアント企業の人事・経理・法務などの重要な部署と連携するため、経営に関する資格の取得はプロジェクトに大いに役立ちます。
そこで本章では、経営コンサルタントにとって幅広い業界で役に立つ資格について3つ紹介します。
- TOEICやTOEFL
- MBA
- IT関連の資格
どの資格が良いのか分からない方や、どう役立つのか知りたい方はぜひ参考にしてください。
TOEICやTOEFL
国際的に認知されている英語資格であり、特に外資系ファームにおいて、TOEICやTOEFLでの高スコアを有することは必須条件と言っても良いでしょう。
また、グローバル化が進む現代において、国際的な視野や社会情勢を把握することは極めて重要であり、そのためには高い英語スキルが必要不可欠です。
経営コンサルタントに限らず、多くの企業でTOEICやTOEFLのスコアを採用時に求めるため、転職やキャリアアップにおいて大きな強みになります。
恐らく一般的なMBAよりは、英語力を磨いておく、特にTOEICの高得点保有者+実務での英語経験者は、多少他のスキルが低くとも採用にいたる可能性が高いかと思われます。
MBA
MBAは経営学の修士号であり、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位です。
経営資源の要素である「ヒト・モノ・カネ・情報」について深く学び、経営における幅広い知識を養うことができます。
- ヒト…組織戦略、人事論・組織論
- モノ…経営戦略、マーケティング戦略
- カネ…経済学、財務・会計
- 情報…情報管理システム etc
さらに、MBAプログラムでは思考やコミュニケーションの科目を取り入れており、高いレベルのコミュニケーション力や決断力を身につけることも可能です。
経営コンサルタントに必要なスキルを全体的に底上げできるだけでなく、ビジネスパーソンとして様々な業界で役に立ちます。
IT関連の資格
現代社会ではデジタル化が進んでおり、企業におけるIT戦略は経営課題の解決において、重要な鍵となっています。
そのため経営コンサルタントはプロジェクトにおいて、高度なデータ分析、IT戦略の策定、システム導入のサポートが必須業務となりつつあります。
経営コンサルタントにおすすめのIT関連資格は以下です。
- ITストラテジスト試験
- TIサービスマネージャ試験
- プロジェクトマネージャ試験(P2M)
- プロジェクトマネジメントプロフェッショナル試験(PMP)
IT関連の資格取得後に実務経験を重ねれば、転職や独立に有利に働きます。
他業界でも重宝されるため、実務経験が無くとも知識だけでもお持ちであれば、今後のキャリアパス設計に役立つでしょう。
専門性の高い経営コンサルタントにおすすめの資格7選
経営コンサルタントが活躍する業界は多種多様で、特定領域に携わる場合はより専門性の高い資格を有していると役に立ちます。
本章では、経営コンサルタントにおすすめの資格について7つ紹介します。
- 税理士
- 公認会計士
- 経営士
- 中小企業診断士
- 社会保険労務士(社労士)
- 行政書士
- ファイナンシャルプランナー(FP)
クライアント企業の業界に応じた専門資格を保有していると、クライアントから信頼を得られやすく、多角的な視点で課題解決に向けて動くことができます。
得意分野でのコンサルティングを目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
税理士
税理士は税務書類の作成・代理・相談などを行う、税務関連の専門家です。
専門性の高い資格であるため、税理士からコンサルタントに転職する人も少なくありません。
経営コンサルティングにおいて、企業の節税対策やコスト削減に取り組む際に、税理士の知識が役に立ちます。
「学歴要件・職歴要件・資格要件」のいずれかを満たすと受験資格が与えられ、国家試験に合格後、所定の事業所にて2年以上実務経験を積むことで税理士として登録されます。
公認会計士
公認会計士は、監査や会計の専門家です。
法定監査、会計業務、資金繰りや管理に関する業務を主とし、監査においては独占業務もあります。
弁護士や医師と並ぶ3大国家資格と言われており、地位や信頼性の高い資格です。
会計コンサルティングやその他業界への転職や独立時に有利に働くため、今後のキャリアパスにも大いに役立つでしょう。
公認会計士においては受験資格が特に設けられていないため、老若男女問わず誰でも受験可能です。
金融庁が行う国家試験に合格後、監査法人などで3年以上の実務経験を積む必要があり、終了考査と公認会計士の登録までにプラス1年かかります。
経営士
経営士は、日本で初めて設立されたコンサルタント団体、「日本経営士協会」が運営するコンサルタント向けの資格です。
日本を代表するコンサルタント資格であり、経営の効率化・業績向上・企業文化の想像や成熟化などに貢献できるスペシャリストと言われています。
大卒以上の学歴と、5年以上の実務経験がある者に受験資格が与えられ、試験合格後、日本経営士協会に入会すると経営士の称号が付与されます。
経営士は多くの経営者から信頼されており、業界問わず様々な場面で活躍できるでしょう。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の成長戦略の策定や実行のサポートを専門とする国家資格です。
専門知識を活かして、クライアント企業と行政・金融機関のパイプ役となって企業の課題解決に取り組めます。
また、コンサルティング業界では高い支持を得ておりますが、特にお持ちでなくとも問題無く採用はされると思います。
コンサルタントとして独立する場合にも有利に働くため、経営士と同じく資格を取得しているコンサルタントは一定数おりますが、大手コンサルティング会社出身者は、PL/BSからの分析は少ない為、あまり保有しておりません。
取得にあたっては受験資格が特に設けられていないため誰でも受験可能です。
試験は二次試験まであり、合格後に研修を受講・修了すると中小企業診断士として登録されます。
社会保険労務士(社労士)
社会保険労務士は、労働や社会保険制度の専門家であり、行政機関へ提出する書類作成や代理申請を行います。
企業における年金相談や、労働・保険制度問題に取り組めるため、資格を取得している経営コンサルタントは少なくありません。
「学歴要件・職歴要件・資格要件」のいずれかを満たすと受験資格が与えられ、国家試験に合格後、資格が付与されます。
試験は年に1回実施され、合格率は10%に満たない難易度の高い資格です。
ですがその分、業界問わず活躍の幅が広がるため、取得を目指す方は多いです。
行政書士
行政書士は、行政書士法に基づく国家資格で、企業からの依頼を受け、官公庁に提出する書類作成や代理申請などを行います。
弁護士や司法書士よりも国民にとって身近な存在であり、「街の法律家」とも呼ばれています。
経営コンサルティングでは、事業再生系などで重宝されるほか、融資の申請や事業継承の相談においても役に立ちます。
行政書士は受験資格に制限がなく、誰でも受験可能です。
試験は毎年1回実施され、合格後に資格が付与されます。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーは、個人の経済的な問題解決をサポートする専門家です。
働き方によっては、税理士・社会労務士・金融機関などと連携するため、金融・税制・不動産・保険・ローン・教育資金など、幅広い知識が求められます。
取得にあたっては民間資格の「CFP・AFP資格」と「FP技能検定(1〜3級)」に合格する必要があります。
紹介した資格の中では比較的難度が低く、学生のうちに取得している人も多いです。
独立やキャリアパスにも有利に働く資格なので、将来性を考えて取得しているコンサルタントも少なくありません。
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200万円を超える高額案件も紹介可能です。登録3分程度で、すぐに案件にアクセスできますのでぜひご覧ください。
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経営コンサルタントに向いている人の特徴5つ
経営コンサルタントは、企業の経営に関する課題解決をサポートする仕事です。
経営に関する専門的な知識だけでなく、プロジェクトを進める上で様々なスキルが要求されます。
そこで本章では、経営コンサルタントに向いている人の特徴や必要なスキルについて解説します。
- クライアントファーストで動ける人
- コミュニケーション能力が高い人
- 向上心がある・ポジティブ思考の人
- 論理的思考能力が高い人
- 専門的なスキルや知識がある人
知識があるだけでは企業の課題解決に繋がらない、やりがいのある仕事です。
経営コンサルティング業界への転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
クライアントファーストで動ける人
経営コンサルタントに関わらず、コンサルティングの最終ゴールはクライアントの課題解決です。
クライアントの状況や企業風土を考慮した上で、納得してもらえる戦略の策定・提案・実行を行わなければなりません。
コンサルタントはあくまでもサポート役であり、クライアントと一緒になって課題に取り組む必要があります。
プロジェクトを円滑に進めるためにも必要な要素なので、クライアントファーストで動ける人は経営コンサルタントに向いていると言えるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
コンサルティングで関わる人は経営層だけでなく、時には現場従業員と密接に関わる場合もあります。
さらにプロジェクトごとに毎度チームが組まれるため、初めて関わる人とプロジェクトを共にすることは珍しくありません。
様々な立場の人と関わるため、自分の話をわかりやすく伝える力・話の内容を正しく把握する力・共感能力など、高いレベルのコミュニケーション能力を備えている方は、重宝されるでしょう。
向上心がある・ポジティブ思考の人
経営コンサルタントとして実績を残すには、クライアントの要望に答える知力や体力は重要な要素です。
企業の経営方針を左右する役職でもあるため、プレッシャーもかかります。
そのため、常に業界知識やコンサルタントに必要な知識をアップデートさせる向上心や、プレッシャーに負けないポジティブ思考が求められます。
論理的思考能力が高い人
経営コンサルタントは、プロジェクトの初期にクライアント企業の業界調査やヒアリングを元に、課題解決に向けた情報収集を行います。
収集した膨大な情報は、あらゆる視点から整理・分析する必要があり、高度な論理的思考能力が求められます。
さらに、クライアントに納得してもらえる戦略の策定や提案にも必要なスキルです。
複雑な経営課題をクリアするためには、必須なスキルと言えるでしょう。
専門的なスキルや知識がある人
コンサルティングにおいては、クライアント企業の業界は多種多様です。
これに伴い、経営コンサルタントも「総合系・戦略系・人事系・IT系・財務系・シンクタンク系・事業再生系・国内独立系」など細かく種類が分かれています。
クライアントの業界知識を学ぶことはもちろんのこと、特定の業界や分野に詳しいコンサルタントは信頼を得やすく、活躍の場も自然と増えます。
さらに特定分野の知識やスキルがある人は転職にも有利に働き、独立した場合でも案件を取得しやすい特徴があります。
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Expertyではフリーランスのコンサルタントに向けて、好条件のコンサルティング案件を提供しています。
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まとめ
経営コンサルタントになるために取得必須な資格はありませんが、専門性や難易度の高い資格を有していると、クライアントからの信頼を得やすく活躍の場も広がります。
企業の経営に関する意思決定に深く関わるからこそ、あらゆる知識・知見が求められるため、資格を取得しているコンサルタントは多いです。
また、専門性の高い資格は転職や独立などのキャリアパスにも有利に働くため、本記事で紹介した資格を取得しておいて損はありません。
Expertyでは独立を考えている方や、すでにフリーランスコンサルタントとして活躍している方向けに、多種多様なコンサルティング案件を紹介しています。
Expertyでは以下の特徴があります。
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記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。