医療経営士の年収は?等級別給与・無駄と言われる理由まで徹底的に解説

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医療経営コンサルタントは、病院・クリニックの経営改善からメーカーの戦略支援まで担う専門職です。

年収レンジは幅広く、業界や専門資格である医療経営士の等級(3級・2級・1級)の資格の有無にも左右されます。

本記事で収入相場や必要スキルを整理します。

未経験から学ぶ順序や、独立で収入を伸ばす考え方も解説します。

医療経営士の年収相場【等級別・勤務先別・役職別】

医療経営コンサルタントの年収は、所属先や担当領域、役職で大きく変わります。

年収の目安は約400万円から約1000万円とされています。

また、勤務先の業態によって影響を受けるのも特色です。

医療機器・医薬品メーカー、コンサルティングファーム所属、医療機関の順で年収が高い傾向にあります。

また、年収に影響する要因の一つとして、医療経営士などの専門資格の取得が挙げられます。

資格を取得することで、資格手当の支給による給与増加や、昇進スピードの向上に伴う年収アップが期待できます。

たとえば、3級で基礎知識を身につけ、2級で部門管理や収益構造への理解を深め、1級では経営に参画できるレベルの提案力が評価されるようになります。

その結果、担当業務の幅が広がり、業務単価や給与水準が上がりやすくなるでしょう。

実績と役職が伴えば2,000万円以上の水準に到達するケースもあります。

企業例年収レンジ目安
IQVIAソリューションズ ジャパン400〜1,800万円
KPMGヘルスケアジャパン550〜1,400万円
CDIメディカル500〜1,300万円
メディヴァ400〜1,100万円
ユカリア400〜1,000万円
野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー500〜1,500万円

上表の年収レンジは推定となり、同じ会社でも職位や評価で差が出ます。

資格手当は月数千円〜数万円と幅がありますが、積み上げれば年収に効きます。

また、転職時にも年収アップの要素となりえます。

医療経営士資格 等級別(3級・2級・1級)で見る年収モデル

等級年収目安
3級400〜600万円
2級600〜900万円
1級1,000万円〜

医療経営士資格の等級は3級→2級→1級の順に専門性が深まり、高い収入を得やすくなる傾向にありますが、後述する、勤務先の業態や役職によって年収が大きく影響を受けることも考慮しましょう。

勤務先別(病院・コンサル等)で見る年収レンジ

勤務先年収相場
病院・医療法人(経営企画等)500〜800万円
コンサルティングファーム600〜1,000万円
医療機器・医薬品メーカー向けコンサル800〜1,300万円

勤務先の業態によって年収レンジは大きく影響を受けます。

メーカー領域は案件単価が高く、経験者採用も多いため上振れしやすい傾向です。

経験を積んだのちに専門性を活かして転職を狙っていくのもよいでしょう。

役職・職種(事務長・経営企画等)による年収の違い

医療機関内では役職で差が出ます。

役職・職種年収目安
事務長600〜900万円
院内DX・経営改善の推進責任者700〜1,000万円
経営企画部長800〜1,100万円

権限者に近ければ、成果での報酬も得やすくなり、年収1,500万円以上も充分可能になります。

医療経営コンサルタントの年収と比較

医療経営士は資格、医療経営コンサルタントは職業であり、収入の性質が異なります。

医療経営士は勤務先の給与に資格手当や昇進が上乗せされる形で年収に効くのに対し、コンサルタントは職業自体の報酬水準が高く、ファーム勤務なら600万〜1,300万円が目安です。

なお、名称の似た医業経営コンサルタントは日本医業経営コンサルタント協会が認定する別の資格のため、混同に注意しましょう。

比較項目医療経営士(資格)医療経営コンサルタント(職業)
位置づけ医療経営の知識を証明する認定資格医療機関等の経営支援を行う職業
年収への効き方資格手当・昇進による底上げ職業としての給与そのもの
年収目安勤務先の給与+手当(400万〜1,000万円)600万〜1,300万円

医療経営士の資格を年収アップにつなげる3つの方法

医療経営士になるうえで資格は必須ではありません。

ただし、医療分野の資格を取得すると専門性の証明となり、クライアントから信頼されやすくなります。

ここでは実務で評価されやすい資格を3つ紹介します。

スキルアップや独立を視野に入れる方は、学習計画づくりの参考にしてください。

医業経営コンサルタント

医業経営コンサルタントは、公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会が運用する資格認定制度に基づき、指定講座の受講と一次試験・二次試験(論文)を経て認定登録される資格です。

講座は会計・税務、医療経営診断、医療の質管理など医療・介護・福祉に特化した経営管理を体系的に学べます。

合格後は名簿への掲載や継続研修への参加が求められ、学び続ける仕組みが信頼につながりやすい点が特徴となります。

難易度は、一次試験に加えて論文審査があるため、知識だけでなく実務に根差した論理展開が必要です。

費用は講座受講料や受験料、登録・更新に関わるコストが発生するため、数か月〜1年程度の学習期間とあわせて計画的に準備するとよいでしょう。

資格取得後は医療機関向けの経営診断や改善プロジェクトで評価されやすく、転職や独立の際に専門性を示す材料になり、結果として年収アップに寄与する可能性があります。

学習は指定テキストと講座資料を軸に、財務・税務の基礎を固めてから、診療報酬や医療法務など医療特有の論点を積み上げると理解が進みます。

論文は課題設定から改善案、期待効果まで一貫したストーリーが求められるため、実務経験が少ない場合は模擬事例で練習すると安心です。

情報化認定コンサルタント

情報化認定コンサルタントは、医業経営コンサルタントの資格保有者を前提に、医療分野の情報化やデータ活用に強いコンサルタントとしての専門性を示す位置づけです。

医療制度や技術の変化が激しいなかで、最新情報を収集し、整理・分析して戦略に落とし込む力が求められます。

取得には論文や面接など実務ベースの審査が中心となるため、難易度は決して低くありませんが、院内DXやデータ基盤整備の案件で強みを示しやすくなります。

結果として、プロジェクト責任者の機会が増え、役職登用や報酬レンジの上昇につながる可能性があります。

たとえば電子カルテ更新、BI導入、業務プロセス標準化などでは、現場要件とITの橋渡しが評価されます。

医療経営とITの両軸を語れる人材は希少で、転職市場でも差別化要因になりやすいでしょう。

関連記事:医療DXコンサルとは?種類やキャリアアップ、向いている人・向いていない人も解説

医療経営士【等級別の難易度】

医療経営士は、一般社団法人日本医療経営実践協会が実施する資格認定試験に合格することで認定されます。

等級は3級・2級・1級の3段階で、飛び級はできず段階的に学ぶ設計です。

医業経営コンサルタントに比べて受験料や資格維持費用が比較的抑えられ、医療経営の基礎から実務に近い論点まで体系的に身につけられる点が魅力となります。

実際の評価は勤務先によりますが、病院の経営企画や事務長候補としては「医療業界の経営知識」を持つ証明になり、コンサルでは提案の説得力を補強します。

医療経営士とは?等級ごとの役割と試験概要

医療経営士とは、人的・物的サービス・財務・知的情報といった資源を把握し、医療機関の経営課題解決を支える実践人材を指します。

3級は医療の仕組みや経営の基本を学ぶ入門で、現場の言葉を理解するための登竜門といえるでしょう。

2級では部門管理や収益構造の理解が問われ、管理職としての視点が求められます。

1級は理事長や院長など経営幹部に近い目線で、課題設定から解決策の提示まで求められ難易度は高めです。

出題範囲は医療制度、医療経済、組織・人事、財務、情報管理など横断的で、実務にも直結します。

等級別の難易度と合格率は?

等級合格率目安
3級約40%
2級約18%
1級 一次約45%
1級 二次約72%

出典:https://www.jmmpa.jp/

難易度は、3級、2級、1級の順に高まります。

直近では、3級の受験者は、1087人が受験し444人強の合格者をだしています。

2級の受験者は348人が受験し、58人が合格しています。

1級の試験は、一次二次と分かれており、一次の受験者数は55人、合格者は25人、

最終的に二次試験も突破した合格者は18人でした。

資格取得に必要な勉強時間と効率的な学習方法

学習時間は目安として3級50〜100時間、2級200〜300時間、1級500時間以上が目安と言われています。

勉強方法は、公式テキストを読み込み、過去問演習で論点の出方をつかむのが基本となります。

3級は集中すれば、2か月程度の準備でも合格が見えてきますが、2級以上はケーススタディ形式の対策が重要です。

協会公認の対策講座を使うほか、隙間時間は学習アプリなどを活用すると継続しやすいでしょう。

通勤中は用語整理、週末は模試で時間配分を確認するなど、学習を分割すると効率が上がります。

「医療経営士は無駄」は本当?費用対効果を検証

「医療経営士は無駄」という声もありますが、費用と効果を数字で比べると、条件次第で十分に回収できる資格だといえます。

なぜ無駄と言われるのか、実際のコストはいくらかかるのかを順に検証します。

項目目安
受験料3級9,100円
受験料2級14,000〜16,000円
受験料1級50,000円
教材・講座数千円〜数十万円

参照:https://www.jmmpa.jp/

前述のとおり、資格所有者は資格手当の支給や昇進スピードの向上が期待でき、

さらに転職においても有利になるため、年収アップにつながります。

そのため、費用対効果の高い資格といえるでしょう。

無駄と言われる3つの理由

医療経営士が無駄と言われる理由は、主に3つあります。

1つ目は、医師や看護師のような業務独占資格ではなく、取得しても直接的な待遇変化が保証されないことです。

2つ目は、資格の評価が勤務先次第で、手当や昇進の制度がない職場では効果を実感しにくいことです。

3つ目は、受験料に加えて会員登録料や年会費などの維持費が継続的にかかることです。

つまり無駄の正体は資格自体の価値ではなく、活かせる環境かどうかの問題だといえます。

受験料・維持費と年収アップ効果を比較

項目 金額(税込)
受験料(3級) 9,100円
受験料(2級) 14,000〜16,000円
受験料(1級) 50,000円
個人正会員の登録料 11,000円
年会費 11,000円/年
資格更新料 11,000円
教材・講座 数千円〜数十万円

医療経営士の年収に関するよくある質問

医療経営士の知識はコンサル業務にどう活きる?

医療経営士で学ぶ制度・財務・組織の知識は、コンサル業務の土台になります。

たとえば病院の経営分析では、収益構造や人件費率を読み解き、KPIを設定して改善余地を示します。

収益改善策の提案では、診療報酬の前提と現場オペレーションを同時に理解できるため、実行可能な打ち手に落とし込みやすいでしょう。

さらに組織改革では、多職種連携の課題を整理し、役割設計や評価制度の見直しまで踏み込めます。

医療経営士の難易度は?

難易度は3級<2級<1級です。

目安として3級は学習50〜100時間、2級200〜300時間、1級は論文・口頭試問があり500時間以上の準備が必要となります。

医療経営士のメリットは?

医療経営士は医療と経営、両方の知識を得られ、転職や昇進での評価材料になります。

資格手当や経営層への昇進につながり、年収アップを狙えます。

特に2級以上は管理職登用で有利でしょう。

まとめ

医療経営コンサルタントは、医療法人・クリニックの経営改善を支援する仕事と、医療機器・医薬品メーカーの開発支援や営業改革を支える仕事に大別されます。

いずれも、課題の可視化から施策の実行、定着までを一貫して伴走する点が特徴です。

年収は400万〜1,000万円程度が一つの目安で、担当領域や役職、実績によっては1,500万円以上を狙うことも可能です。

さらに、フリーランスとして独立すれば年収2,000万円を目指すこともできます。

一方で、フリーランスは継続的に案件を受注できないリスクがある点に注意が必要です。

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記事監修者の紹介

アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。