ITコンサルタントと営業の違いを徹底比較!キャリア選択のポイントや年収事情も紹介

「ITコンサルタントと営業、どちらが自分に合っているだろう?」とキャリア選択に迷っている方もいるのではないでしょうか。

両者は高収入が期待できる人気の職種ですが、求められるスキルや働き方には大きな違いがあります。

本記事では、ITコンサルタントと営業の役割、業務内容、年収、キャリアパスなどを徹底比較しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

ITコンサルタントと営業の違い

ITコンサルタントと営業は、それぞれに明確な違いがあります。

まずは、さまざまな視点から両者の違いを比較していきます。

役割の違い

ITコンサルタントと営業は、顧客との関わり方や目的が大きく異なります。

それぞれの役割を詳しく見ていきましょう。

 

◯ ITコンサルタントの役割

ITコンサルタントは、企業のIT戦略立案や課題解決を支援します

経営課題を分析し、最適なIT施策を提案し、その実現をサポートします。

ときには既存のシステムを否定的に評価することもあります。

顧客の業務プロセスを深く理解し、長期的な視点で解決策を提示するのが役割です。

 

◯ 営業の役割

営業は自社の製品やサービスを顧客に提案し、販売することが主な役割です。

顧客のニーズを把握し、それに合った提案を行い、契約の締結を目指します。

顧客との良好な関係を築きながら、自社の売上げ向上に貢献します。

業務内容の違い

 

ITコンサルタントと営業の業務内容は、アプローチや専門性の点で大きく異なります。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

◯ ITコンサルタントの業務

ITコンサルタントは、顧客の現状分析から始めます

データ分析や最新技術の調査を行い、課題解決策を提案します。

提案後は、実行支援や進捗管理も担当します。

プロジェクト全体を通して、顧客の課題解決に深く関わるのも特徴です。

 

◯ 営業の業務

営業は、顧客のニーズをヒアリングし、自社製品やサービスを紹介します

見積もりの作成や提案書の準備、商談の実施などが主な業務です。

契約締結後も、アフターフォローを行い、顧客満足度の向上に努めます。

 

◯ 業務内容の比較

ITコンサルタントと営業の業務内容を表にしました。

それぞれを比較してみましょう。

項目 ITコンサルタント 営業
主な目的 顧客の課題解決 自社製品・サービスの販売
アプローチ 分析・戦略立案 ニーズ把握・提案
提案内容 最適解(他社製品含む) 自社製品・サービス
プロジェクト関与 企画から実行まで 主に契約締結まで
フォローアップ 長期的な支援 契約後のアフターフォロー

求められるスキル

ITコンサルタントと営業では、必要とされるスキルが異なります。

それぞれの職種で重要視されるスキルを見ていきましょう。

 

◯ ITコンサルタントに必要なスキル

ITコンサルタントには、幅広い知識とスキルが求められます。

まずはITの専門知識が不可欠です。

システム開発やネットワーク、セキュリティなどの理解が必要です。

また、経営戦略や業界知識も求められます。

顧客の課題を分析し、解決策を提案するための論理的思考力も欠かせません。

複雑な案件を円滑に進めるためのプロジェクトマネジメント能力も必要です。

さらに、専門的な内容を分かりやすく説明するコミュニケーション能力も求められます。

 

◯ 営業に必要なスキル

営業には、コミュニケーション能力が最も求められます。

これは、顧客との信頼関係を築き、ニーズを引き出す力が必要なためです。

傾聴力や質問力、さらに自社製品やサービスの知識も必要です。

それから交渉力やプレゼンテーション能力も求められます。

時間管理能力やストレス耐性、目標達成に向けて自己管理ができる能力も必要でしょう。

ITコンサルタントと営業の労働環境と年収比較

ITコンサルタントと営業職は、労働環境や年収面でも大きな違いがあります。

両職種の特徴を理解することで、自分に合ったキャリア選択の参考になるでしょう。

労働時間の特徴

ITコンサルタントと営業職はどちらも残業が多い傾向にありますが、その理由や働き方には違いがあります。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

◯ ITコンサルタントの労働時間

ITコンサルタントの基本的な勤務時間は、午前9時から午後6時が一般的です。

しかし実際には、顧客への提案資料作成や納期に追われるプロジェクト対応で残業が発生します。

月平均の残業時間は35~40時間程度ですが、繁忙期には70〜80時間に達することもあるでしょう。

プロジェクトの進行状況によって労働時間が大きく変動するため、時期によってワークライフバランスが崩れやすい傾向があります。

 

◯ 営業の労働時間

営業職の平均残業時間は月間35時間程度です。

この背景には、顧客対応や移動時間に加え、帰社後の事務作業や報告書作成が挙げられます。

外回りが多い営業職は、顧客のスケジュールに合わせた柔軟な対応が求められることもあり、残業に至るケースがあるのです。

また、顧客との信頼関係構築のために時間外の対応も発生しやすく、予定外の残業につながることがあります。

年収の比較

ITコンサルタントと営業職は、どちらも実力次第で高収入を得られる職種です。

具体的な年収水準を紹介します。

 

◯ ITコンサルタントの平均年収

ITコンサルタントの平均年収は約600万円を超える水準です。

年代別では20代で500万円、30代で730万円、40代で900万円と、経験を積むにつれて大きく上昇します。

優秀なITコンサルタントは20〜30代でも年収1000万円を稼ぐことも珍しくありません。

専門性の高さや顧客企業への貢献度が評価され、一般的な会社員よりも高い年収を得られる傾向があります。

 

◯ IT営業の平均年収

IT関連を含む営業職全体の平均年収は480万〜560万円程度で、月給では30万〜32万円が一般的です。

世代別では20代で340万〜420万円、30代で350万〜470万円、40代で400万〜585万円と徐々に上昇します。

営業職の特徴として、基本給に加えて成果に応じた歩合やインセンティブがあり、成績次第では年収1000万円を超えることも可能です。

 

◯ アクセンチュアの営業職の年収

アクセンチュアの営業職の平均年収は約911万円と高水準です。

同社の職種別平均年収を見ると、コンサルタントが865万円、エンジニア・SEが718万円、営業が658万円となっています。

ただし、実際の年収幅は174万円から2,242万円と非常に広く、経験や実績によって大きく変動します。

アクセンチュアでは役職が上がるにつれて年収も上昇し、マネージャークラスになると1,000万円を超えるのが一般的です。

ITコンサルタントと営業のキャリアアップ

ITコンサルタントと営業職は、それぞれ異なるキャリア形成が可能ですが、相互に転身できるケースもあります。

両職種のキャリアアップの道筋を理解することで、自分に最適な選択ができるでしょう。

ITコンサルタントのキャリアアップ

ITコンサルタントには、スペシャリストとゼネラリストという2つの主要なキャリアアップの流れがあります。

自分の強みや志向に合わせた道を選ぶことで、より充実したキャリアを築けます。

 

◯ 未経験からITコンサルタントになるには

未経験からITコンサルタントを目指すには、明確な志望動機の準備が重要です。

特にRPAやAIなどの分野では、未経験者向けの求人も増えています。

必要になるのは論理的思考力やコミュニケーション能力、向上心などです。

加えてIT関連の知識や資格を事前に取得しておくと、書類選考で有利になるでしょう。

また、IT業界や関連分野での実務経験を積むことも効果的です。

その結果、業務プロセスやITスキルへの理解が深まります。

インターンシップやジュニアポジションから始め、プロジェクトマネジメントやビジネス分析のスキルを磨いていく方法も有効です。

 

◯ 営業職からITコンサルタントへの転職

営業職からITコンサルタントへの転職は十分可能です。

営業で培った顧客折衝力やコミュニケーション能力は、ITコンサルタントとしても大いに役立ちます。

これらは顧客ニーズの把握や信頼関係構築のスキルに長けている点が強みになります。

業務フロー図の作成能力やプロジェクトマネジメント能力、論理的思考力なども習得しておきたいです。

Officeソフトの高度な操作スキルも入社1年目で習得すべき必須能力となります。

IT営業のキャリア

IT営業のキャリアは、専門性を高める方向と管理職を目指す方向にわかれます。

どちらを選ぶにしても、継続的なスキルアップが成功の鍵となります。

 

◯ 技術営業からのステップアップ

技術営業からのステップアップには、複数の道があります。

たとえば、マネジメント職として営業リーダーやマネージャーを目指す方法が王道でしょう。

また、プロジェクトマネージャーやプリセールスエンジニアなど、より技術寄りのポジションへの移行も可能です。

技術営業の経験を活かして情報システム担当へ転身し、ベンダーコントロールを担当する道もあります。

8〜10年の経験を積むと、部門の要として複数の重要案件を担当し、マネジメント職かスペシャリストのどちらかを選択するタイミングが訪れます。

 

◯ コンサルティング型営業への挑戦

コンサルティング型営業は、顧客の課題解決に重点を置いた高度な営業スタイルです。

単に商品を販売するのではなく、顧客の潜在ニーズを掘り起こし、最適な提案をする役割を担います。

通常の営業より難易度は高いですが、その分やりがいも大きいです。

コンサルティング型営業からは、マネジメントや戦略系コンサルティングファームへの転身、さらには独立・起業という道もあります。

特に人材育成に特化したマネジメントポジションは需要が高く、コンサルティング営業の経験者は重宝されます。

アクセンチュアの仕事内容と特徴

アクセンチュアは、戦略、コンサルティング、デジタル、テクノロジー、オペレーションズの5つの分野で幅広いサービスを提供するグローバル企業です。

顧客企業の業績向上とビジョン実現を支援し、高性能なビジネスや政府の実現に貢献しています。

アクセンチュアの主な業務

アクセンチュアの業務は、顧客企業の課題解決と価値創造に焦点を当てています。

主に以下の3つのサービスを軸に、総合的なソリューションを提供しています。

 

◯ コンサルティングサービス

業界に特化した専門家が、経営陣と協力して変革目標の策定と実行を支援します

デジタル破壊、競争力の俊敏性、グローバル運営モデル、未来の労働力など、重要な課題に取り組みます。

顧客企業の一部門や全社規模の変革プログラムの設計と実施をサポートするのが役割です。

 

◯ テクノロジーサービス

技術の力を活用して、イノベーションの推進、最先端ソリューションの提供、生産性の向上を図ります

グローバルな提供能力とアプリケーションサービスを含む技術サービス、およびアクセンチュア・ラボでのR&D活動とエコシステム全体のアライアンス関係管理を行います。

 

◯ アウトソーシングサービス

アウトソーシングでは、ビジネスプロセス、インフラストラクチャ、セキュリティ、クラウドサービスを提供します

データ、AI、分析、デジタル技術を活用し、顧客企業のIT基盤などを運営しています。

アクセンチュアで働く魅力

アクセンチュアは、従業員にさまざまな成長のチャンスを提供しています。

そのため、キャリア構築と自己実現の場として魅力的な企業といえるでしょう。

 

◯ グローバルな環境

120カ国以上で事業を展開しているアクセンチュアは、真のグローバル企業です。

そのため、多様な文化や背景を持つ同僚との協働を通じて、国際的な視野と経験を得られます

また、世界中の一流企業との仕事を通じて、グローバルビジネスの最前線で活躍できます。

 

◯ 最先端技術への携わり

アクセンチュアは、クラウドからAIまで最新のテクノロジーを駆使して顧客の複雑な課題に新しいソリューションを提供しています。

そのような環境があるため、継続的な研修や能力開発の機会を通じて、常に最先端の技術スキルを磨くことが可能です。

実際のプロジェクトで新技術を応用し、業界に変革をもたらす経験を積めるでしょう。

ITコンサルタントと営業でどちらを選ぶべきか

ITコンサルタントと営業は、どちらも魅力的な職種ですが、適性や志向によって向き不向きがあります。

自分の特性や将来のビジョンを踏まえて、選択しましょう。

自己分析のポイント

自己分析では、まずは自分の思考特性を見極めましょう

論理的に物事を分析するのが得意なら、ITコンサルタントの適性があります。

一方、人との関わりから活力を得るタイプなら、営業職が向いているでしょう。

また、コミュニケーションのスタイルも判断材料になります。

深い専門知識をもとに提案するのが好きなら、ITコンサルタントが適しています。

人間関係を構築し、相手の潜在ニーズを引き出すのが得意なら、営業職が魅力的でしょう。

そして、キャリアのゴールも明確にしましょう。

経営戦略や業務改革に関わりたいなら、ITコンサルタントが近道です。

売上達成の喜びや成果に応じた報酬を求めるなら、営業職が適しています。

業界動向と将来性

ITコンサルタント市場は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速により拡大傾向にあります。

特にAI、クラウド、セキュリティ分野での需要が高まっています。

営業職も、テクノロジーの進化によりコンサルティング型営業へとシフトしています。

単なる製品販売ではなく、顧客の課題解決を提案できる人材の価値が高まっています。

両職種とも、今後はデジタルスキルとビジネススキルを併せ持つ人材が重宝されるでしょう。

そのため、業界の変化に柔軟に対応できる姿勢が求められます。

ITコンサルタントに向いている人の特徴

論理的思考力が高く、複雑な問題を構造化して解決できる人はITコンサルタントに向いています。

また、新しい技術やトレンドへの好奇心が旺盛な人も適性があります。

自己研鑽への意欲が高く、常に学び続ける姿勢を持つ人は、変化の激しいIT業界で長く活躍できます。

営業に向いている人の特徴

人との会話を楽しみ、相手の立場に立って考えられる共感力の高い人は営業に向いています。

また、目標達成への強い意欲と、粘り強く交渉を進める忍耐力がある場合も同様です。

臨機応変な対応力があり、状況に合わせて戦略を変更できる柔軟性がある場合も営業職を選んでみてください。

さらに、自己管理能力が高く、自律的に行動できる人も営業職で成功しやすいです。

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まとめ

ITコンサルタントと営業は、それぞれ異なる魅力と特徴がある職種です。

ITコンサルタントは論理的思考力と専門知識を活かして顧客の課題解決に取り組み、営業は対人スキルを駆使して自社製品・サービスの販売を担います。

どちらを選ぶにしても、自分の適性や志向を見極めることが大切です。

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記事監修者の紹介

アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。