PMOをやりたくないと言われる6つの理由!対処法や向いている人、向いていない人も紹介

PMOの仕事に興味はあるものの「自分に向いているのか」「やりがいを感じられるのか」と悩む方もいるのではないでしょうか。

本記事では、PMOの役割や求められるスキル、向いている人・向いていない人、成功するポイントまで解説します。

自分らしい働き方や今後のキャリアを考えるうえで、PMOを目指している場合は、ぜひ参考にしてください。

目次

PMOとは?

PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)は、プロジェクトの成功率を高めるために必要な存在です。

組織全体のプロジェクトを横断的に管理し、効率的な進行を支えます。

PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の役割

PMOの主な役割は、プロジェクトマネージャー(PM)の業務を支援し、プロジェクト全体の進行を円滑にすることです。

具体的には、進捗やコストの管理、リスクの特定と対策、関係者間の調整、標準化された手法の導入などが挙げられます。

また、複数のプロジェクトを一元的に管理し、情報の可視化や品質向上にも貢献します。

PMOが存在することで、PMは意思決定に集中しやすくなり、プロジェクトの失敗リスクを減らせます。

コンサル業界でPMOが必要とされる背景

コンサル業界では、プロジェクトの規模や複雑さが増し、PM一人では管理が難しくなっています。

特にITやDX推進などの大規模案件では、進行管理やリスク対応、コスト最適化など多岐にわたる業務が発生します。

そのため、PMOの専門知識や経験が求められ、プロジェクトの品質や効率を高める役割が重視されているのです。

PMOをやりたくないと言われる6つの理由

PMOの仕事は場合により魅力的に映らない場合があります。

実際、現場では「やりたくない」と感じる理由がいくつか挙げられます。

プロジェクトの裏方としての地味な役割

PMOはプロジェクトの成功を支える重要な存在ですが、表舞台に立つ機会は多くありません。

主役であるプロジェクトマネージャーや現場メンバーを支援する立場が中心です。

そのため、達成感を得にくいと感じる人もいます。

自分の貢献が直接評価されにくい点がやりがいの低下につながる場合もあるでしょう。

ルーチンワークの多さと単調さ

PMOの業務には、進捗管理や資料作成、会議の調整など、日々繰り返される作業が多く含まれます。

これらはプロジェクト運営に不可欠ですが、単調に感じやすいです。

そのため、新しい課題や変化に富んだ仕事を求める人にとっては、刺激が少なく飽きやすいと感じるでしょう。

ルーチンワークが多いことで、仕事へのモチベーションが下がるケースも見受けられます。

成長の停滞感とスキルアップの難しさ

PMOの仕事は、一定の業務範囲にとどまりやすい傾向があります。

専門的な知識や高度な技術を磨く機会が限られるため、成長の実感を得にくいと感じる人も多いです。

よって、特に専門性を高めたい人や新しいスキルを身につけたい人にとっては、物足りなさを感じやすいでしょう。

自分のキャリアアップに直結しにくいと考える人が、PMOを敬遠する理由の一つです。

複数プロジェクトの同時管理によるストレス

PMOは複数のプロジェクトを同時に担当する場合が多いです。

各プロジェクトで進捗や課題を把握し、関係者と調整を行う必要があります。

そのため、情報量が多く、優先順位の判断やタスク管理に追われやすいです。

常に複数の案件を意識しながら動くため、精神的な負担やストレスも感じやすいでしょう。

余裕を持って仕事を進めたい人には、負担が大きく感じられる場面もあります。

意思決定権の欠如と支援に徹する立場

PMOはプロジェクトの意思決定を担う立場ではありません。

あくまでプロジェクトマネージャーや経営層の意思決定をサポートする役割です。

そこで、自分で方針を決めたり、主導権を握ったりする機会が少ないため、物足りなさを感じる人もいます。

自分の意見や提案が直接反映されにくい点にフラストレーションを覚える場合もあるでしょう。

成果の見えにくさと評価されにくさ

PMOの仕事は、プロジェクト全体の円滑な進行やリスクの未然防止など、目に見えにくい成果が多いです。

トラブルを未然に防いだり、関係者の調整をスムーズに行ったりしても、その貢献が表に出ることは少ないです。

結果として、上司や同僚からの評価が得られにくく、やりがいを感じにくいと考える人もいます。

自分の努力が正当に認められないと感じる場面が多い点も、PMOをやりたくないと感じる理由の一つです。

PMOをやりたくない場合の対処法

PMOの業務にやりがいを感じられない場合、前向きな対処法を知ることが大切です。

自分のキャリアや価値観に合った対処法を考えてみましょう。

別のプロジェクトでバリューを発揮する

PMOの仕事が合わないと感じたときは、他のプロジェクトや役割に挑戦するのも一つの方法です。

自分の強みや得意分野を活かせる現場に移ることで、やりがいや成長を実感しやすくなります。

たとえば、現場での実務やクライアントとの直接的なやり取りを重視したい場合は、プロジェクトメンバーやリーダーとしての役割を目指すのも良いでしょう。

自分の希望や適性を上司や人事に相談し、異動や新しいプロジェクトへの参加を検討してみてください。

中長期的なキャリア形成の視点でPMO経験を捉える

PMOの経験は、将来のキャリアに大きく役立つ場面が多いです。

プロジェクト全体を俯瞰する力や関係者との調整力、リスク管理のスキルなどは、どの業界でも重宝されます。

そのため、今はやりがいを感じにくくても、長い目で見れば自分の市場価値を高める経験になるでしょう。

キャリアの幅を広げるための「自己投資の期間」と捉え、今後の目標や理想の働き方にどうつなげるかを考えてみるのも有効です。

PMO内でも価値を出せる業務領域を見つける

PMOのなかにも、さまざまな業務や役割があります。

単調な作業だけでなく、プロジェクトの課題解決や新しい仕組みづくり、業務改善などに積極的に関わることで、自分なりの価値を発揮できます。

たとえば、会議の運営方法を工夫したり、進捗管理の仕組みを改善したりすることで周囲からの信頼や評価も高まります。

自分が興味を持てる分野や得意な領域を見つけ、積極的にチャレンジしてみてください

PMO経験を次のステップに活かす

PMOで培ったスキルや経験は、次のキャリアに大いに役立ちます。

たとえば、プロジェクトマネージャーやコンサルタント、管理職など、より責任あるポジションを目指す際に強みとなります。

プロジェクト全体を見渡す視点や関係者をまとめる力は、どの職種でも求められる能力です。

の経験を「通過点」と捉え、将来の目標に向けてどのように活かせるかを意識してみましょう

自分の成長やキャリアアップのために、PMOでの経験を前向きに捉える姿勢が大切です。

PMOに向いていない人の特徴

PMOの仕事は特定の適性や志向性が求められます。

自分に合わないと感じる場合、以下の特徴が当てはまっている可能性があります。

チームで足並みを揃えて仕事を進めることが苦手な人

PMOは複数の関係者の意見を調整し、共通のゴールに向かわせる立場の人材です。

よって、自己流の仕事を好む人やチームの意見より個人の判断を優先する人はストレスを感じやすいです。

全体のバランスを考えた行動が求められるため、協調性が低いと仕事の成果に影響が出るでしょう。

事務作業や進行管理が苦手な人

PMOの業務では進捗報告書の作成やスケジュール調整など、細かな事務作業が日常的に発生します。

そのため、データ管理やフォーマット統一など、正確性と丁寧さが求められる業務が多いです。

ルーズな作業習慣がある人や締切管理が苦手な人は、プロジェクト全体に悪影響を与えることが考えられます。

プロジェクト現場にこだわる人

PMOは現場の作業より管理や調整が中心です。

実際の開発や設計に直接携わりたい人にとっては、間接的な業務が物足りなく感じられます。

手を動かす実務よりもマネジメントやリスク対策に興味がない場合は不向きでしょう。

1つの案件に集中して仕事がしたい人

PMOは複数プロジェクトを並行して管理するケースが一般的です。

同時に異なる進捗状況や課題を把握する必要があり、マルチタスクが苦手な人には負担が大きいです。

深く集中するより、広く浅く情報を扱う能力が求められます。

自発的なコミュニケーションが苦手な人

関係者から積極的に情報を引き出し、問題を早期発見するのがPMOの大切な役割です。

受け身の姿勢や報告待ちの態度では、プロジェクトのリスクを見逃す可能性があります。

日頃から他部署と連絡を取り合う積極性がないと、仕事が成り立ちません。

短期的な成果を重視する人

PMOの効果はプロジェクトの最終成果に表れますが、日々の業務は地味で目立たないことが多いです。

そのため、すぐに結果が出る仕事を求める人には、達成感を得にくいでしょう。

長期的な視点でプロジェクトを支える覚悟が必要です。

独立志向が強すぎる人

プロジェクトマネージャーや現場メンバーをサポートする立場であるPMOは、縁の下の力持ちに徹する必要があります。

よって、自分で全てを決めたい人や目立つ活躍を求める人には物足りなさが残るでしょう。

チームの成功を自分の喜びに変換できる適性が求められます。

PMOに向いている人の特徴

PMOの仕事には、特定の資質やスキルが求められます。

以下の特徴に当てはまる人は、PMOとして活躍しやすいでしょう。

コミュニケーション能力が高い人

PMOは多くの関係者とやり取りを重ねるため、相手の立場や状況を理解し、分かりやすく伝える力が不可欠です。

意見の違いを調整したり、情報を正確に共有したりする場面が多いため、円滑なコミュニケーションができる人は重宝されます。

問題解決能力や分析力に優れた人

プロジェクトでは予期せぬ課題が発生します。

そのため、状況を冷静に分析し、最適な対応策を考えられる人はPMOに向いています。

データや事実をもとに判断し、根本原因を探る姿勢が求められます。

自己管理ができている人

PMOは複数の業務を同時に進める場面が多いため、スケジュールやタスクを自分で管理し、計画的に行動できる人が活躍します。

納期や品質を守る意識が高い人ほど、信頼されやすいです。

プロジェクトを自分事として捉えられる人

自分の担当範囲だけでなく、プロジェクト全体の成功を意識できる人はPMOに適しています。

主体的に課題を見つけ、改善策を提案する姿勢が求められます。

責任感を持って行動できる人は、周囲からも頼りにされます。

成長意欲と主体性を持ち続けられる人

変化の多いプロジェクト環境では、常に新しい知識やスキルが求められます。

自ら学び、積極的に行動できる人は、PMOとして成長し続けられるでしょう。

受け身ではなく、自分から動く姿勢が大切です。

サポート役に徹することができる人

PMOは主役ではなく、プロジェクト全体を支える立場です。

自分が目立つより、チームやプロジェクトの成功を優先できる人が向いています。

縁の下の力持ちとして貢献することにやりがいを感じる人は、長く活躍できます。

交渉力がある人

関係者の意見が対立した際、双方の立場を理解しながら合意点を見つける力が必要です。

冷静に状況を整理し、相手を説得できる交渉力がある人は、PMOの現場で頼りにされます。

我慢強く忍耐力がある人

プロジェクトは思い通りに進まない場面も多いです。

そこで、トラブルや調整ごとが続いても、粘り強く対応できる人が求められます。

感情的にならず、冷静に物事を進められる人は信頼されるでしょう。

仕組み化が得意な人

業務の効率化や標準化を進める場面が多いPMOでは、仕組みを作る力が役立ちます。

手順やルールを分かりやすく整理し、誰でも実践できる形に落とし込める人は重宝されます。

エンジニア経験や技術的知識を持つ人

ITプロジェクトなどでは、技術的な知識があると現場との橋渡し役として活躍できます。

専門用語やシステムの仕組みを理解できる人は、より深いサポートが可能です。

技術とマネジメントの両方に強みがある人は、PMOとして能力を発揮できるでしょう。

PMOとして成功するためのポイント

PMOとして成果を上げるためのポイントを3点に絞って解説します。

一つずつ実践して成果を収めましょう。

必要なスキルを身につける

PMOに求められるのは、進捗管理やリスク分析、データ可視化などの実践スキルです。

よって、Excelやプロジェクト管理ツールの操作技術は必須です。

さらに、課題を発見し解決する論理的思考力も重要です。

定期的な研修の受講やオンライン講座を活用し、常にスキルアップを心がけましょう

プロジェクト全体を俯瞰する視点を身につける

PMOは細かい作業に追われるだけでなく、プロジェクトの目的や全体像を常に意識しなければなりません。

各タスクの優先順位や依存関係を把握し、リソース配分を最適化する視点が求められます。

週次レポート作成時に進捗状況をマクロ分析する習慣をつけると、自然に俯瞰力が養われます。

コミュニケーション能力を向上する

PMOには関係者全員の意見を引き出し、適切に調整する力も不可欠です。

特に技術者と経営層の間で情報を翻訳する能力が必要です。

日頃から「相手の立場で伝える」意識を持ち、複雑な内容を平易な言葉に変換する練習を積みましょう

信頼関係を築けば、スムーズな情報共有が可能です。

PMOの案件獲得ならExpertyがおすすめ

PMO案件を効率よく獲得したい方には、Expertyがおすすめです

Expertyは、PMO経験者やこれからキャリアアップを目指す方に向けて、豊富な案件情報の提供とマッチングが可能です。

自分の強みや希望条件に合った案件を探しやすく、専門性を活かせる現場に出会えるでしょう。

さらに、登録後は専任のコンサルタントがサポートし、初めての方でも安心して案件選びが進められます。

PMOとして新たな挑戦をしたい方は、ぜひExpertyへの登録をしてください。

まとめ

PMOは裏方としてプロジェクトを支え、組織全体の成長に大きく貢献できる仕事です。

地味に見える場面もありますが、調整力や分析力、サポート力など多様な強みを発揮できます。

本記事で紹介したポイントを実践し、プロジェクトを成功に導いてください。

フリーランスとして活躍したい方は、Expertyを活用して案件を獲得するのも一つの方法です。

ぜひ登録を検討してみてください。

記事監修者の紹介

アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。