PMOスペシャリスト資格とは?種類やレベル、合格率なども解説

PMOを目指す方は自身のスキルを証明するために、資格取得を目指すこともあるのではないでしょうか。その際に選択肢となるのが「PMOスペシャリスト認定資格」です。 本記事では、PMOスペシャリスト認定資格の概要やメリット、勉強方法、キャリアアップについて解説します。PMOに関係する資格取得を目指している場合は、ぜひ参考にしてください。
目次
PMOスペシャリスト認定資格とは?

PMOスペシャリスト資格の概要
PMOスペシャリスト認定資格は、一般社団法人日本PMO協会が認定する民間資格です。プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の現場で必要とされる知識や技術を体系的に学び、証明できます。 ISO21500(プロジェクトマネジメントの国際規格)に準拠し、オンライン学習と試験で取得できる点が特徴です。 参考:一般社団法人日本PMO協会PMOスペシャリスト資格取得のメリット
この資格を取得すると、PMO業務の基礎から応用までシステム的に分かりやすく、実務で即戦力として活躍しやすくなります。 社内外での評価が高まるため、昇進や転職時のアピール材料にもなります。 また、PMOとしての専門性を証明できるため、高リスク案件への関与やフリーランスとしての独立性にも有利です。ITや金融業界などあらゆる分野で活躍の場が広がります。申し込みから受験までの流れ
公式サイトから受験資格を確認し、申込フォームに入力します。その後、受験料を支払い、NPMO認定教材を使ってオンライン学習を進めます。 学習完了後、任意のタイミングでオンライン試験を受験できます。合否は即日または後日メールで通知され、合格証が発行されます。受験資格には、関連するプロジェクトマネジメント資格(PJM-AやPMPなど)の取得が必要です。 参考:一般社団法人日本PMO協会PMOスペシャリスト認定資格の種類や合格率
PMOスペシャリスト認定資格は、実務レベルや専門性に応じて段階的に設定されています。自身のキャリアや目標に合わせて適切なレベルを選ぶことが重要です。PMOスペシャリスト(★)
PMOスペシャリスト(★)は、PMOの基礎知識と技術の習得を目的としたレベルの資格です。受験にはNPMO認定教材の修了と、PJM-Aや他のプロジェクトマネジメント資格の取得が必要です。 試験はオンラインで実施され、50問の選択一式(選択式)問題を90分で解きます。 合格基準は正答率80%以上です。合格率は非公開ですが、基礎知識をしっかり学べば十分合格を狙えるレベルといえます。 参考:一般社団法人日本PMO協会PMOスペシャリスト(★★)
PMOSpeshalist(★★)は、より高度な知識と実践力が求められる中級レベルの資格です。試験は20問の記述式(各150文字前後)で、120分間で解答します。 試験では記述問題が中心で、教材で学んだ知識を応用する力が問われます。 合格基準は100点満点中70点以上です。なお、受験には(★)の取得が前提となります。 参考:一般社団法人日本PMO協会★と★★を表で比較
PMOスペシャリスト(★)とPMOスペシャリスト(★★)を表で比較してみます。項目 | PMOSスペシャリスト(★) | PMOSスペシャリスト(★★) |
---|---|---|
レベル | 基礎(エントリー) | 中級(実践・応用) |
試験フォーム | 選択式 | 記述式 |
問題数 | 50問 | 20問 |
試験時間 | 90分 | 120分 |
合格基準 | 正答率80%以上 | 100点中70点以上 |
合格率 | 非公開 | 43〜56% |
受験資格 | NPMO認定教材での学習を修了した者 |
PM関連資格を有する者 NPMO認定教材での学習を修了した者 PMOSスペシャリスト(★)取得 |
出題内容 | PMOの基礎知識・導入手法 | PMOの応用・実践的課題解決 |
受験方法 | オンライン | オンライン |
PMOスペシャリスト認定資格の勉強方法
PMOスペシャリスト認定資格の合格には、計画的かつ効率的な学習が必要です。自分に合った方法で知識を身につけましょう。試験日から逆算して学習スケジュールを立てる
まずは受験日を決め、そこから逆算して学習計画を作成します。全体の学習時間の目安は30〜50時間程度です。週単位で進捗を管理し、無理なく継続できるスケジュールを組むとよいでしょう。参考書を活用して基礎知識を身につける
一般社団法人日本PMO協会が提供するNPMO認定教材は必須ですが、市販の参考書も併用すると理解が深まります。基礎から応用まで幅広くカバーした教材を選び、苦手分野を重点的に学習しましょう。漫画や図解入りの参考書も活用し、効率よく知識を吸収してみてください。過去問・模擬試験を繰り返し解いて出題傾向を把握する
過去問や模擬試験を何度も解くと、出題パターンや頻繁に出題される問題を把握できます。本番と同じ形式で練習すれば、時間配分や解答のコツも身につきます。間違えた問題は必ず復習し、知識の定着を図りましょう。隙間時間やeラーニングを活用して効率的に学習する
オンライン教材やeラーニングを活用すれば、通勤や休憩などの隙間時間も有効に使えます。スマートフォンやタブレットで手軽に学習できるため、忙しくても無理なく続けやすいです。モチベーションを 維持しながら継続して学習する
目標を明確に持ち、達成したい理由を意識することでモチベーションを保てます。仲間と情報交換したり、SNSで進捗を共有するのも効果的です。小さな達成感を積み重ねて、最後までやり抜きましょう。PMOスペシャリスト認定資格取得後のキャリアアップ
PMOスペシャリスト認定資格を取得すると、キャリアの選択肢が大きく広がります。専門性を証明できるため、さまざまなキャリアアップが期待できます。資格取得で社内評価を高めて昇進・昇格のチャンスが広がる
資格を持つことで、プロジェクト管理やPMO業務の専門性を社内外に示せます。組織内での評価も上がり、昇進や昇格のチャンスが広がるでしょう。複数プロジェクトの調整やリスク管理など、重要な役割も任されやすくなります。上位職へのステップアップを目指す
PMOSスペシャリスト資格は、PMPやP2Mなど上位資格へのステップアップにも最適です。より高度な知識や実務経験を積むことで、プロジェクトマネージャーやコンサルタントなど、さらに上位の段階を目指せます 。自己アピールの材料にして転職する
転職市場でも、PMOスペシャリスト資格は高く評価されます。 特にフリーランスやコンサルタントとして独立を目指す場合、専門性を証明する強力なアピール材料になります。その他 PMO におすすめの資格
PMOスペシャリスト認定資格以外にも、PMO分野で役立つ資格は多くあります。ここでは、PMO業務に直結する主要な資格を取り上げ、それぞれの特徴や取得するメリットを解説します。プロジェクトマネジメント・アソシエイト 認定資格(PJM-A)
PJM-Aは、プロジェクトマネジメントの基本を体系的に学びたい方に最適な資格です。 プロジェクトや進捗管理、課題解決計画の基礎を身につけることができ、PMOスペシャリスト(★)の受験資格にもなります。 これからPMO業務に携わる方や、プロジェクト管理の基礎を固めたい方の第一歩として非常に有効です 。 参考:一般社団法人日本PMO協会プロジェクトマネージャ試験(IPA)
IPAが実施するプロジェクトマネージャ試験は国家資格であり、ITやシステム開発領域のプロジェクト責任者を目指す方に適する資格です。 論述式問題も含まれるため、実践的な 課題解決力やマネジメント力が問われます。 参考:独立行政法人 情報処理推進機構PMP(Project Management Professional)
PMPは、世界的に認知されたプロジェクトマネジメント資格で、グローバル企業や外資系企業でも高く評価されています。 一定の実務経験や35時間以上の公式研修が必要ですが、取得すれば国際的なプロジェクトにも参加しやすくなります。 参考:一般社団法人 PMI日本支部P2M(プロジェクト&プログラム資格マネジメント )
P2M は日本発の資格で、複数のプロジェクトを同時に管理・推進するプログラムマネジメントのスキルを証明できます。大規模な案件や複雑なプロジェクト運営に関わる方、プロジェクト群の統括や最適化を決める PMO にとって価値があります。理論と実践の両面から体系的に読み取れる点が強みです。 参考:特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会プロジェクト管理認定アソシエイト (CAPM)
CAPMはPMIが認定する国際資格で、プロジェクトマネジメントの基礎知識を証明できます。PMPの最初の段階として集中的に行われており、経験の浅い方や若手PMOメンバーに適しています。基礎知識を習得していて上位資格へステップアップする方におすすめです。 参考:PMICCNA (Cisco Certified Network Associate)
CCNAはネットワーク分野のエントリー資格であり、ITインフラやシステム開発に関わるPMOにとって強力な武器になります。ネットワークの基礎知識や構築・運用のスキルを証明できるため、ITプロジェクトの品質向上やトラブル対応にも役立ちます。IT系PMOやインフラ系案件を担当する方に特におすすめです。 参考:CISCOLPIC (Linux技術者認定資格)
LPICはLinuxサーバの運用・管理スキルを証明する資格です。現在は取り扱いを停止しています。ITプロジェクトやシステム運用に関わるPMOやエンジニアにとって、サーバやシステムの基礎知識を身に付けることは有効です。 しかしながら、クラウドや仮想化環境の普及により、Linuxスキルの重要性は今後も高まっていくでしょう。 参考:LPICPMOスペシャリスト認定資格のよくある質問
PMOスペシャリスト認定資格について、よくある質問を紹介します。有効期限はありますか?
PMOスペシャリスト認定資格には有効期限があり、2年ごとに更新手続きが必要です。更新時には講座やセミナーへの参加が求められ、最新の知識を継続的に学べます。再受験は可能ですか?
再受験は可能です。そのため、不合格の場合も再チャレンジできます。 ただし、再受験ごとに受験料が必要となります。他のPMO資格と資格の違いは?
PMOスペシャリスト認定資格は、PMO業務に特化したステップアップ型資格制度です。ISO21500に準拠し、現場で必要な知識・技術を体系的にわかりやすい点が特徴です。他の資格と比べて、実務に即しやすい内容となっています。どんな人におすすめか
PMO業務に携わる方、これからPMOを目指す方、プロジェクト管理スキルを高めたい方におすすめです。転職やキャリアアップ、フリーランスとしての独立を目指す方にも有効です。PMO として活躍したいならExpertyがおすすめ
PMOスペシャリスト認定資格を取得した後、実務経験を積みたい方や高収入を目指す方にはExpertyの活用がおすすめです。ExpertyはPMOやPM、コンサルタント向けの案件紹介サービスで、週1時間からフルタイムまで柔軟な働き方が可能です。 高い案件が豊富で、利用者の約90%が継続的に案件を獲得できています。大手企業との直接契約や多彩な案件が集まっているため、スキルアップと収入アップの両方を実現しやすいでしょう。 PMOとしてのキャリアをさらに広げたい方は、ぜひExpertyに登録してみてください。まとめ
PMOスペシャリスト認定資格は、プロジェクト管理の専門性を証明し、キャリアアップや転職市場での強力なアピール材料となります。 資格取得後は、昇進や独立などキャリアアップも可能です。PMOとして活躍したい方は、学習と実践を重ねて、理想のキャリアを実現してください。 また、案件獲得の際はExpertyなどのサービスを利用して、経験を積んでみてはいかがでしょうか。記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。