コンサルタントの年収の違いを徹底比較!役職・企業・業界別の違いと高収入の理由

コンサルタント業界は高年収で知られ、多くの方々が憧れる職種です。実際に平均年収は日本の平均を大きく上回ります。役職や年齢、企業規模によって収入は大きく異なり、外資系や日系、フリーランスなど働き方も多様です。 本記事では、データなどをもとにしながら、コンサルタントの年収事情を徹底解説します。

コンサルタントの平均年収

経済産業省が公開している「賃金構造基本統計調査」を参考にすると、コンサルタントの平均年収は781万円で、平均年齢は40.5歳です。これは日本の全体平均年収と比較しても2倍近くの水準となっています。また、業界別ランキングでは、外資系戦略コンサルティングファームが特に高く、トップ企業では1,200万円を超える年収も珍しくありません。実力次第で20代でも1,000万円に到達するケースもあります。

【役職別】コンサルタントの年収の違い

コンサルタントの年収は、役職によって大きく異なります。キャリアを積むごとに収入は着実に上昇します。

アナリスト(新卒~3年目)

アナリストは新卒から3年目までのポジションで、年収は500万〜800万円が相場です。この段階では、主にデータ分析や資料作成、リサーチ業務を担当します。賞与は固定給の20%程度が加算されます。未経験からスタートする場合でも、他業界と比較して高い水準です。

コンサルタント(2年目~6年目)

コンサルタントは、実務経験を積み、クライアントへの提案やプロジェクト推進を担う役割です。年収は900万〜1,300万円となり、アナリストよりも大幅にアップします。成果や担当案件の規模によっては、さらに上積みされることもあります。

マネージャー(5年目〜10年目)

マネージャーはプロジェクト全体の管理やチームマネジメントを担当し、年収は1,100万〜2,000万円に達します。賞与も固定給の30%が目安となり、責任の重さに比例して報酬も高くなります。複数案件を同時に管理するケースも多く、業界内でも重要な役割です。

シニアマネージャー

シニアマネージャーは、マネージャーよりもさらに大規模なプロジェクトや複数チームの統括を担います。年収は1,700万〜2,500万円が目安で、ファームによってはプリンシパルやディレクターと呼ばれることもあります。経営層との折衝や新規ビジネス開発も任されるため、求められるスキルも非常に高いです。

パートナー

パートナーは経営陣の一員として、ファーム全体の経営や新規事業の推進を担います。年収は2,500万円以上となり、業績次第で数千万円に達することもあります。クライアントとのリレーション構築や大型案件の獲得が主なミッションで、まさにコンサルタントの頂点です。

【年代別・性別】コンサルタントの年収の違い

コンサルタントの年収は年代や性別によっても差があります。若手でも高収入が期待できますが、年齢を重ねるごとに上昇します。

20代コンサルタントの年収

20代前半では平均年収が450万円、後半で580万円となっています。外資系や大手ファームでは、20代で1,000万円を超えるケースもあるでしょう。新卒で入社し、早期に昇進すれば、同世代の他業界と大きな差が生まれます。

30代コンサルタントの年収

30代前半は680万円、後半で740万円の年収が想定されます。昇進スピードが速い場合、マネージャークラスに到達し、1,000万円を超えることも多いです。特に外資系や戦略系ファームでは、30代前半でも1,500万円以上の年収を得る人材もいます。

40代コンサルタントの年収

40代前半では800万円、後半で850万円が目安です。この年代ではシニアマネージャーやパートナーに昇進する人が多く、年収2,000万円以上も現実的です。経験や実績次第で、さらに高収入を得ることも可能です。

女性コンサルタントの年収事情と課題

女性コンサルタントの年収は600万円程度であり、男性コンサルタントの平均年収は850万円程度に比べると開きがあります。女性は出産や育児によるキャリア中断が影響しやすいですが、近年はダイバーシティ推進(多様な人材を活かす取り組み)や柔軟な働き方の普及により、女性管理職や高年収層も増加しています。今後は性別格差の縮小が期待されます。

【企業別】コンサルタント年収ランキング

コンサルタントの年収は、勤務先の企業によって大きく異なります。特に外資系と日系、BIG4で傾向が分かれます。

外資系戦略コンサル年収ランキング

外資系戦略コンサルは年収水準が非常に高いのが特徴です。30歳時点の推定平均年収ランキングは以下のとおりです。

1位:ベイン・アンド・カンパニー

ベイン・アンド・カンパニーは、30歳時点で1,940万円という年収の高さを誇ります。グローバル案件や大手企業の経営戦略に携わる機会が多く、高い専門性が求められます。

2位:ボストン・コンサルティング・グループ

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は1,930万円で、ベインと並ぶ高水準です。プロジェクトの規模や難易度が高く、成果次第でさらなる報酬アップも可能です。

3位:マッキンゼー・アンド・カンパニー

マッキンゼー・アンド・カンパニーは1,900万円と、世界的なブランド力に見合う高年収を実現しています。

4位:A.T.カーニー

A.T.カーニーは1,830万円で、他の戦略系ファームと同様に高い水準です。これらの企業は、グローバルな案件や経営層との直接対話が多く、年収も業界トップクラスです。

日系コンサル年収ランキング

日系コンサルティングファームも高年収で知られています。上位企業は以下のとおりです。

1位:野村総合研究所

野村総合研究所(NRI)は、1,270万円と日系トップの年収水準です。金融やIT分野に強みを持ち、安定した収益基盤が特徴です。

2位:三菱総合研究所

三菱総合研究所(MRI)は1,111万円で、調査・研究分野で高い評価を受けています。

3位:ベイカレントコンサルティング

ベイカレントコンサルティングは1,100万円で、戦略やIT領域に強みを持つ成長企業です。

BIG4コンサル年収比較

BIG4(PwC、デロイト、KPMG、EY)は、総合系コンサルの代表格です。年収水準は以下のとおりです。
企業名 平均年収
PwCコンサルティング 1,300万円
デロイトトーマツコンサルティング 1,420万円
KPMGコンサルティング 1,320万円
EYストラテジー・アンド・コンサルティング 1,390万円
BIG4は幅広い業界・領域をカバーし、安定した案件数とキャリア形成が魅力です。年収水準も高く、福利厚生や働きやすさも重視されています。

フリーランスコンサルタントの年収事情

フリーランスコンサルタントの年収は、案件単価や稼働日数によって大きく変動します。月収100万円以上も十分に可能で、年間1,000万円を超える人も多いです。専門分野や実績があれば、企業コンサルタント以上の収入を得ることも可能です。ただし、案件獲得力やセルフブランディングが重要となります。

他業界との年収比較:商社との違い

コンサルタントと商社は、どちらも高年収で知られますが、キャリア初期から昇進スピードまで大きな違いがあります。

1年目(23歳)

コンサルタントの初任給は約400〜450万円、商社も同水準です。ただし、外資系コンサルや大手ファームでは、初年度から500万円を超えるケースもあります。どちらも高学歴層が多く、スタート時点での待遇は非常に良いといえるでしょう。

7年目(30歳)

コンサルタントは30歳でマネージャークラスに昇進する人が多く、年収1,000万〜1,500万円が一般的です。一方、商社も30歳で1,000万円前後に到達しますが、昇進ペースや役職によってばらつきがあります。コンサルは成果主義が強く、早期昇進・高収入が狙えます。

昇進スピードの違い

コンサルタントは実力主義で、成果を出せば20代後半でマネージャー、30代前半でシニアマネージャーやパートナーに昇進することも可能です。商社は年功序列傾向が残っており、昇進スピードはコンサルより遅めです。早期に高収入を目指すなら、コンサルタントが有利でしょう。

コンサルタントの給料が高い理由

コンサルタントの給料が高いのは、業界特有のビジネスモデルや働き方、そして求められるスキルの高さに起因します。ここでは、その理由を4つの観点から解説します。

専門性の高さや複雑な課題解決能力が必要だから

コンサルタントは、クライアント企業の経営課題や事業戦略に対して、的確なソリューション(課題解決)を提供します。そのためには高度な専門知識や分析力、論理的思考力が不可欠です。経営やIT、DXなど幅広い分野の知見を常にアップデートし、複雑な課題に対応する力が求められます。提案の質が企業の将来を左右するため、責任も大きく、その分高い報酬が設定されます。

グローバル化・DXによる需要が高まっているから

近年、企業のグローバル展開やデジタル化(DX)が加速しています。これに伴い、複雑で高難度なプロジェクトの依頼が増加し、コンサルタントの需要も拡大しています。特にITやデジタル領域は高単価案件が多く、グローバル案件では語学力や国際的な知見も求められるため、報酬が上昇しやすい傾向です。

成果主義だから

コンサルティング業界は成果主義が徹底されています。プロジェクトごとに明確な目標が設定され、成果を出せば報酬やインセンティブに直結します。特に外資系ファームでは、年齢や勤続年数に関係なく、実力と実績がダイレクトに評価されます。そのため、優秀な人材ほど高収入を得やすい構造です。

高い付加価値を提供しているから

コンサルタントは、経営戦略の立案や業務改善、新規事業開発など、企業の成長や変革に直結するサービスを提供します。コンサルティングサービスは案件単価が高く、利益率も高いビジネスモデルです。人材が主な資産となるため、設備投資などのコストが低く、収益の多くを人件費に充てられる点も特徴です。これが社員への高い報酬を可能にしています。

コンサルタントの案件獲得ならExpertyがおすすめ

フリーランスや副業としてコンサルタントを目指す方には、Expertyの利用がおすすめです。Expertyは、コンサルタントやPM・PMOなどの案件を取り扱うプラットフォームで、高単価案件やリモート案件が豊富に揃っています。 登録すると、経験やスキルに合った案件情報が届き、効率的に新規案件を獲得できます。さらに、サポート体制も充実しているため、初めてのフリーランスでも安心して活動を始められます。 コンサルタントとして活躍したい方は、ぜひExpertyに登録してみてください。

まとめ

コンサルタント業界は平均年収が高く、キャリアや実力次第で20代から1,000万円超も可能な職種です。役職や年代、企業規模によって収入は大きく異なり、外資系や日系、BIG4、フリーランスなど多様な選択肢があります。 商社など他業界と比べても昇進スピードが速く、成果主義で高収入を実現しやすい点が魅力です。今後もグローバル化やDXの進展で需要は拡大するでしょう。理想の働き方や年収を目指すなら、早めのキャリア設計と案件獲得がポイントです。 Expertyのようなサービスを利用して、自分に合う仕事や案件を見つけてみませんか。

記事監修者の紹介

アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。