コンサルティング業界の種類・分類別に仕事内容や特徴、違いを徹底解説・コロニー株式会社

コンサルティング業界が取り扱う領域の種類は大きく「戦略・業務(総合)・IT・財務(FAS)・特定領域」に分かれ、仕事の中身や求められるスキル、キャリアの伸び方がはっきり異なります。
結論として、就職・転職で後悔しないためには、まず分類ごとの違いを押さえたうえで、自分の強みが「経営」「事業」「IT」「会計・財務」「専門領域」のどこで最も活きるかを照合することが近道となります。
この記事では、各種類の特徴と向いている人、代表的な大手ファームの役割の違いまで、初めてでも理解できるように整理していきます。
目次
コンサルタントとは

コンサルタントとは、ある特定の事柄・分野について診断や助言をおこなう専門家を指す言葉です。
語源である「consult」には「相談する」という意味があり、直訳すれば「相談を受ける人」となります。
実務では、クライアント企業の経営課題や悩みを可視化し、改善策を提案し、企業の成長や業績改善を支援する仕事です。
コンサルティングは助言だけで完結するとは限らず、提案の実行段階まで伴走して成果の定着を支えるケースも増えています。
コンサルタントは領域で主に5種類に分けられ、戦略系・総合系・財務系など、ファームによって得意分野や専門領域が異なります。
細かい分類を含めると10種類を超えることもあり、外から眺めるだけでは違いが掴みにくいでしょう。
本記事では、戦略、業務(総合)、IT、財務(FAS)、その他特定領域という軸で整理し、仕事内容とキャリアの違いが一目で分かるように解説します。
そもそも、企業がコンサルタントを必要とする背景は、主に「客観性」「専門性」「リソース」の3点で説明できます。
まず客観性の面では、社内の利害関係が絡むテーマほど本質論が言いにくく、課題が先送りされがちです。
第三者であるコンサルタントが入ることで、前提を疑い、論点を構造化し、意思決定に必要な情報を中立的に整えやすくなります。
次に専門性の面では、DXやガバナンス、データ活用、M&Aなど、社内に十分な知見が蓄積されていない領域ほど外部の高度なノウハウが効きます。
最後にリソースの面では、改革は期限付きのプロジェクトになりやすく、専任人材を確保できない企業も少なくありません。
必要な期間だけプロ人材を投入し、計画策定から実行、定着までを推進できる点が、コンサルティングの実務的な価値となります。
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一目でわかるコンサルティングの種類一覧と比較表
結論として、コンサルの種類は「どの課題に責任を持つか」と「どのスキルで価値を出すか」で切り分けると理解が早いです。
戦略は経営・事業の意思決定、業務(総合)は現場改革の設計と実行、ITはシステムとDXの企画から定着、財務(FAS)はM&Aや企業価値評価、特定領域は医療や人事、マーケティング、公共・サステナビリティなどの専門課題を担います。
| 種類 | 主な仕事(例) | 必須スキルの中核 | 年収目安(傾向) |
|---|---|---|---|
| 戦略 | 経営戦略・成長戦略、新規事業、M&A方針 | ロジカルシンキング、仮説構築、経営層コミュニケーション | 高水準になりやすい |
| 業務(総合) | 現状分析、BPR、業務設計、実行支援、定着化 | 課題整理、現場巻き込み、プロジェクト推進 | 幅が広い |
| IT | IT戦略、システム選定・導入、運用設計、DX推進 | 要件定義、IT理解、PM/PMO、ベンダー調整 | 上昇傾向 |
| 財務(FAS) | DD、バリュエーション、資本政策、事業再生 | 会計・ファイナンス、分析力、リスク感度 | 専門性に応じ高い |
| 特定領域 | 医療・人事・マーケ等、公共・ESG等 | 領域知識+コンサル基礎、制度理解 | 領域で差 |
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種類①:戦略コンサルティング
戦略コンサルティングは、クライアント企業のなかでも重要な首脳部分に対して支援をおこなう仕事であり、コンサルティング業界のなかでは花形とされます。
企業の成長戦略に対してコンサルティングをおこない、対象は経営陣が意思決定する全社的な経営戦略や事業開発となります。
新規事業の立ち上げやM&Aの可否など、会社全体の行く末を左右する重要事項が多く、対話相手も現場ではなく経営陣であることが一般的です。
戦略は「正解が一つに定まらない」テーマが多いため、必須となるのが論理的思考力(ロジカルシンキング)です。
複雑な事象を因果関係で分解し、論点を絞り、意思決定に耐えるストーリーへ組み立てる力が問われます。
さらに、仮説構築から検証までを高速で回し、スピードと精度を両立させる姿勢も重要です。
市場や競合の変化が早いほど、遅い分析は価値を失いやすく、短いサイクルで仮説を更新する実務能力が差になります。
また、経営陣を動かすためには、分析力だけでなく高いコミュニケーション能力とプレゼンスキルが欠かせません。
結論と根拠を端的に示し、反対意見や懸念を先回りして潰し、合意形成を前に進める力が成果を左右します。
採用難易度の高い領域である一方、キャリアの幅が広く、ファーム内で昇進するだけでなく、事業会社の経営企画や事業開発、ベンチャー就職や起業へ進む例も見られます。
代表的な戦略系コンサルティングファーム
戦略系の代表格として語られるのがMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)です。
マッキンゼーはグローバルネットワークを背景に、業界横断で経営課題を扱い、経営層の意思決定に深く関与する案件が多いとされます。
BCGは分析と実行のバランスを重視し、成長戦略や組織変革などで変革の設計から推進までを支える色合いが強いでしょう。
ベインはクライアントとの密な協働を重視し、成果に向けたコミットメントを強く求める社風と紹介されることがあります。
外資系は国境を越えた知見の移転が強みになりやすい一方、日系は日本市場の商慣習や意思決定プロセスへの適合、現場浸透に強みが出やすく、役割やカルチャーの違いも比較のポイントになります。
種類②:業務コンサルティング
業務コンサルティングは、業務全般の改善に関わる領域で、一般に「コンサル」と言ったときに想起されやすい種類です。
目的は、現状と課題を把握し、改善案や新たな業務フローを構築し、実行支援とモニタリング・評価までつなげることにあります。
近年はIT分野と不可分になっており、デジタル化が進まない企業に対して、業務改革とシステム活用をセットで設計し、現場に定着させる支援が増えています。
この領域は、総合系ファームが主要な役割として担うことが多いでしょう。
アクセンチュアやBig4(デロイト、PwC、KPMG、EY)などの大手は、業界別の知見と実行部隊の厚みを背景に、BPR(業務改革)や全社変革、組織横断のプロジェクト推進を手がけます。
システム開発そのものはITコンサルやSIの領域になることもありますが、業務コンサルは「業務が回る形」を作る点が中心です。
例えば、受発注のリードタイム短縮という課題に対して、業務プロセスの設計、KPIの再定義、権限ルールの見直し、教育と運用設計までを一連で整えるイメージです。
代表的な総合系コンサルティングファーム
総合系の強みは、戦略から実行、ITまでをワンストップで提供できる点にあります。
アクセンチュアはテクノロジーを梃子にした変革と実装に強みがあるとされ、構想から導入・運用までの距離が近い支援が特徴となります。
Big4は監査法人を母体に持つ背景から、ガバナンスやリスク、財務・税務との連携も含めてサービスが広がりやすいでしょう。
加えて、各社は金融、製造、公共など得意業界やサービス領域を持つため、志望する業界と紐づけて比較すると、就職・転職の判断が現実的になります。
種類③:ITコンサルティング
ITコンサルティングは、ICTやAIの活用、企業のDX化を背景に需要が拡大している領域です。
結論として、ITコンサルは「IT戦略の策定」から「システム導入」、さらに「安定運用・定着化」までを一連のフェーズとして捉え、経営課題の解決に結びつける役割を担います。
経営戦略を踏まえたIT投資の方針を設計し、要件定義やベンダー選定を支援し、導入プロジェクトではPMとしてスコープ・品質・スケジュールを管理します。
稼働後も、業務への定着と運用改善まで伴走することで、ツール導入で終わらないDXを実現しやすくなります。
ITアーキテクト
ITアーキテクトとは、企業の経営戦略に対して最も有効的なITシステムを企画・提案し、導入の段取りをおこなう職種です。
システム全体のことをすべて把握したうえで、運用や保守といった面までを総合的に考え、企業に最大限の利益をもたらすものを選定します。
近年急速に技術が発達しているAI、IoTをはじめ、DX推進等に関わるすべての知識と技術を頭に入れたうえで最適なシステムを構築する、IT分野の総合的なエキスパートといえます。
ITPM・PMO
PMはプロジェクトマネージャ、PMOはプロジェクトマネジメントオフィスの略です。
ITPMは、IT関連プロジェクトにおける総責任者を指します。
これに対してPMOは、PMが統括する個々のプロジェクトを現場レベルで支援・推進し、立ち上げ準備段階から完了後の後処理までをマネジメントすることで、PMを補佐する役割を担います。
また「全社的PMO」の場合は、特定のプロジェクトに限らず、PMの補佐として複数のプロジェクトを横断的に指揮・監督する立場となります。
PMとPMOの業務内容には共通点もありますが、プロジェクト全体の「顔」としてステークホルダーと折衝し、最終的な意思決定を行うのがPMであり、「体」となってプロジェクトを実務面から支える実働部隊の中核がPMOというイメージです。
PMOは多くの場合クライアント企業に入り込み、議事録の作成、各種資料の作成、議論の活性化、リスク管理やスケジュール管理などを担います。
そのため、基本的には複数のクライアントを掛け持ちすることは少なく、ひとつの企業・プロジェクトに深くコミットするケースが大半です。
PMとPMOの大きな違いは、責任範囲と求められるスキルの重心にあります。
PMは意思決定と最終責任を負い、予算・品質・期限のバランス(トレードオフ)を判断します。
一方PMOは事務局機能として、進捗や課題の可視化、品質管理、プロセスの標準化などを通じて、PMが意思決定しやすい環境を整えます。
言い換えれば、PMが「成果責任の中心」であるのに対し、PMOは「推進力と運営品質の中心」となります。両者が揃うことで、プロジェクトの安定度と成功確率はより高まるでしょう。
| 観点 | PM(ITPM) | PMO |
|---|---|---|
| 立場 | プロジェクトの最終責任者 | 支援組織/推進事務局 |
| 責任範囲 | 予算・スコープ・意思決定・成果責任 | 進捗/課題管理、会議運営、品質・標準化支援 |
| 主な業務 | 目的設計、意思決定、ステークホルダー調整 | 事務局運営、ドキュメント整備、リスク/スケジュール管理 |
| 求められるスキル | リーダーシップ、判断力、交渉力 | 調整力、可視化、資料作成、運用設計 |
SAPコンサルタント
SAPは、SAP社が開発したERPシステムのひとつです。
ERPはEnterprise Resources Planningの略で、全社で使える一元化されたシステムのことを指しています。
これまで部署ごとにバラバラのシステムを使っていたものが、現在では全社でシステムを一元化し、経営資源を活用する取り組みが進められています。
ITコンサルタントのひとつとして「SAPコンサルタント」は高い需要を誇ります。
SAP導入は長期プロジェクトになりやすく、モジュールや周辺システムの知識、業務理解が同時に求められるため、人材不足が語られる理由にもなっています。
SAPコンサルタントの具体的な仕事は、要件定義から導入、保守までの流れで整理すると分かりやすいでしょう。
最初の要件定義では、クライアントの業務をSAPの標準機能にどう当てはめるかを検討し、フィット&ギャップ分析を通じて「標準で対応できる部分」と「業務側の変更、または追加開発が必要な部分」を明確にします。
次に導入フェーズでは、モジュールごとの設定(カスタマイズ)や開発支援、テスト、データ移行を進め、稼働に向けて教育や運用ルールを整備します。
稼働後の保守では、トラブル対応だけでなく、業務変更や法改正に伴う改善、権限や運用の見直しを継続し、安定運用と定着化を支えることが重要となります。
SCMコンサルタント
SCMはSupply Chain Managementの略で、材料の調達から販売までのサプライチェーン全体をマネジメントするコンサルティングを指しています。
適切にマネジメントを行うことで収益が向上する可能性がある要職であり、ITと購買、物流の知識や経験を総合的に活かす領域です。
近年は、AIや統計を用いた需要予測の高度化によって欠品と過剰在庫を抑え、同時に在庫最適化でキャッシュフローを改善する取り組みが重視されます。
さらに、物流網の再構築や拠点配置の見直しにより、物流コストを削減しつつ配送スピードを高め、顧客満足度の向上に結びつける案件も増えています。
こうしたテーマは経営と直結するため、SCM領域は「業務×IT」の横断スキルが評価されやすいでしょう。
データコンサルタント
データ専門のコンサルタントは、コンサル型のデータアナリストと呼ばれることもあります。
集めたデータを分析し、企業にとって有益な情報をもたらし、情報活用をマネジメントする仕事です。
データコンサルタントはさまざまなデータから、市場動向、顧客の要望などを把握し、需要予測をおこないます。
分析結果は経営判断にも直結します。また、分析によって問題解決のための施策をおこない、施策の結果を検証するのも仕事です。
加えて近年は、TableauやPower BIなどのBIツール導入・活用支援が重要な業務になっています。
意思決定者が使える形で指標を定義し、ダッシュボードを設計し、運用に載せることで、データが日常の経営判断に組み込まれやすくなります。
その際、統計学の素養に加え、RやPythonなどのプログラミングスキルがあると、分析の再現性と自動化が進み、仮説検証のスピードが上がります。
さらに、データドリブンな経営体制を構築するには、データ品質や権限管理、利用ルールといったガバナンス策定が欠かせず、技術と制度の両面で支援できるかが差別化のポイントになります。
代表的なITコンサルティングファーム
ITコンサルは、総合系とベンダー系、IT特化型が混在します。アクセンチュアはデジタル・テクノロジー部門を背景に、DXの企画から実装までを担いやすい点が強みとされます。
日系ではNTTデータやアビームコンサルティングなどが、国内企業の業務理解と実行力を武器に信頼を得てきました。
IBMもAI・クラウド領域を軸に、企業変革とテクノロジーを接続する支援で存在感があります。
金融、製造、公共など得意領域を持つ企業が多いため、志望する業界と結びつけて比較すると、選び方が具体化するでしょう。
種類④:財務系コンサルティング
財務系コンサルティングは、その名前のとおり財務に関連した事項を取り扱う領域で、財務に関する総合的な専門知識が必要です。
財務系コンサルティングとは、企業の財務に関わる戦略決定やアドバイスをおこなう仕事であり、会計系コンサルタント、財務系コンサルタント、事業再生コンサルタントといった分野に分かれてきます。
代表的な仕事として、M&Aアドバイザリーが挙げられます。
これは企業間のM&Aに際して、デューデリジェンスやバリューエーションといった価値評価をおこなう仕事です。
さらに理想とする形でM&Aを実現できるようアドバイスをしたり、M&Aの相手企業のM&Aアドバイザリーと交渉をしたりします。
また、事業再生や財務面でのコンプライアンス調査、資本調達、財務の面から事業計画策定に携わることも業務内容です。
やりとりをおこなう相手は財務部門だけでなく経営陣にも及び、数字を経営判断へ翻訳する力が成果を左右します。
財務系コンサルティングを多く抱えるファームとして、PwCアドバイザリー、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー、KPMG FAS、EYの関連組織などが挙げられます。
業務はM&Aアドバイザリー、バリューエーション(企業価値評価・知的財産評価・会計目的評価など)、財務を中心としたデューデリジェンス、事業再生コンサルティング、フォレンジック(不正調査・係争分析)などで構成され、専門性と案件経験がキャリアの軸になります。
代表的なFAS系コンサルティングファーム
FASはM&A支援や財務アドバイザリーに特化し、短期間で高難度の分析と意思決定支援を行う点が特徴です。KPMG FASはBig4系FASの一角として、財務デューデリジェンスや企業価値評価などの専門領域を担うと整理されます。
PwCアドバイザリーやデロイトトーマツFASも同様に、DDやバリュエーション、PMI(統合支援)、事業再生、フォレンジックといった領域で強みを発揮します。
就職・転職の観点では、会計・ファイナンスの基礎力に加え、分析結果を経営の言葉に置き換えるコミュニケーション能力が評価されやすいでしょう。
種類⑤:その他特定領域のコンサルティング
その他特定領域のコンサルティングとは、医療、マーケティング、組織人事など、特定のテーマに特化して価値を出す領域です。
結論として、特化型は「領域理解の深さ」が武器になる一方で、専門知識の更新が必須になり、学習投資を続けられるかが向いている人の分かれ目になります。
近年注目が高いのがサステナビリティコンサルティングです。
脱炭素化のロードマップ策定、ESG対応の方針整理、情報開示の整備、サプライチェーンの排出量算定や削減施策の設計など、事業と環境対応を接続する仕事が中心となります。
また公共・官公庁向けでは、政策立案支援や業務改革に加え、デジタル庁関連を含む行政のデジタル化プロジェクトが増えています。
制度制約が強く利害関係者も多いため、要件整理と合意形成、プロジェクトのガバナンス設計が重要になる点が特徴です。
医療系コンサルタント
医療系コンサルタントは医療分野に関連する問題を解決に導くコンサルタントです。
クライアントには医療機関はもちろん、製薬会社、医療機器メーカー、ヘルスケア関連企業も含まれます。
経営面での問題を洗い出し、的確なアドバイスをおこなうため、医療に関する専門知識も多く必要とする仕事です。
医療系コンサルタントを専門的に扱うファームとして、メディヴァ、グローバルヘルスコンサルティング、KPMGヘルスケアジャパンなどが挙げられます。
具体的な仕事内容は、病院の経営改善としてコスト削減と収益向上の両面に及びます。
例えば医薬品などの購買適正化、稼働率や人員配置の見直し、診療報酬の算定体制の整備によって、無理のない形で収益構造を改善していきます。
加えて、医療機関同士の統合や事業承継を見据えたM&A支援では、対象病院の実態把握から統合後の運営設計までを伴走する役割が期待されます。
さらに、電子カルテや院内システムの導入、データ活用基盤の整備、医療現場の業務フロー再設計といったDX推進は、医療の質とコストの両立を狙うテーマとして重要度が増しています。
マーケティングコンサルタント
マーケティングコンサルタントも特定領域のコンサルタントです。
マーケティングコンサルタントは、各企業の新規・既存事業や商品に対し、マーケティング分野のエキスパートとしてコンサルティングを行います。
コンサルファームでの当該部門でのたたき上げ、もしくは事業会社のマーケティング部門出身者がなるケースが多く、経験なしでの転職は難しいでしょう。
一口にマーケティングコンサルタントといっても、上流の施策やそれに関わるリサーチを行うケースから、MAツール導入支援専門型、webマーケティング専門型等下流にある程度範囲をしぼって支援を行うケースもあります。
具体的な仕事としてまず重要になるのが市場調査です。
定量調査で市場規模や購買要因を捉え、定性調査で消費者インサイトを深掘りし、ペルソナやカスタマージャーニーを再設計していきます。
デジタル領域では、デジタル広告運用の設計、SNSマーケティング、CRMやMAの活用、EC改善など、データを用いた仮説検証を高速で回す支援が中心となります。
代表的な関連組織として、電通コンサルティングや博報堂コンサルティングといった広告会社系のコンサルティング部門が挙げられます。
組織人事コンサルタント
組織人事コンサルタントは、企業経営において人や組織といったソフトの面から企業の問題を解決するエキスパートといえます。
人事部門から労務部門までをコンサルティングの対象とし、制度改革から問題解決を導く仕事です。中小企業よりも大手企業がクライアントとなることが多いでしょう。
組織人事に強いコンサルティングファームは、マーサージャパン、タワーズワトソン、コーン・フェリー・ヘイグループなどです。
具体的な仕事内容は、採用活動、人材育成、人事制度の構築、給与や退職金などの制度設計、組織そのものの風土改革などが中心になります。
コンサルタントに依頼するメリット

コンサルタントに依頼するメリットは、前述のとおり「専門知識の活用」「客観的視点」「リソース補完」の三つに集約されます。
まず専門知識の活用では、自社にないノウハウや方法論を取り入れることで、課題の切り分けと解決のスピードが上がります。
次に客観的視点では、社内では当たり前になっている前提を疑い、部門最適に陥りがちな論点を全社視点で再整理できる点が効きます。
最後にリソース補完では、特定プロジェクトに必要な人材を必要期間だけ投入でき、推進力と運営品質を底上げできます。
【目的別】あなたに最適なコンサルティング領域の選び方

コンサル領域の種類選びは「キャリア志向」「現有スキル」「興味関心」の三点を同時に満たす領域を探すと失敗が減ります。
経営に近い場所で事業の意思決定に関わりたいなら戦略、現場の改革を動かしたいなら業務(総合)、テクノロジーで変革を実装したいならIT、会計・財務で企業価値に向き合いたいなら財務(FAS)が候補になります。
特定領域は、医療や人事、マーケティングなど専門性が明確な場合に強く、資格や業界経験が武器になりやすいでしょう。
自己分析は、まず「成果を出しやすい作業」を言語化するところから始めると実務的です。
仮説検証や資料の構造化が得意なのか、関係者調整やプロジェクト推進が得意なのか、数字分析や制度理解が得意なのかを棚卸しし、強みが最も活きる領域に当てはめます。
加えて、業務経験のある業界(金融、製造、公共など)を結びつけると、志望動機や面接での説明が具体化しやすくなります。
就職・転職でコンサル業界を目指す場合の選び方
就職・転職では、キャリアパス、求められるスキル、ワークライフバランスの観点で種類ごとの差が出ます。
戦略は経営層との距離が近く年収も高水準になりやすい一方、アウトプット品質とスピードが厳しく求められ、入社難易度も高い傾向です。
ITは市場規模の拡大と需要増を背景に採用が厚くなりやすく、未経験でもポテンシャル採用の入口が見つかる可能性がありますが、入社後は専門領域の学習とキャッチアップが必須となります。
業務(総合)は改革の実行支援が中心で、現場を動かす推進力が評価されやすく、プロジェクトマネジメント経験がそのまま強みになりやすいでしょう。
ワークライフバランスは、プロジェクトの体制、契約条件で左右されます。
近年は働き方の柔軟性が広がった面がある一方、繁忙期は残業が増えるケースも残るため、面接では稼働の平準化や休暇取得、リモート比率、担当案件の回し方などを具体的に確認しておくと現実的です。
自社の課題解決でコンサルに依頼する場合の選び方
企業側の立場では、課題が「経営戦略」か「業務改善」か「システム導入」か、あるいは「M&A・財務」かによって、依頼すべき種類が変わります。
経営戦略の再設計なら戦略系、現場改革と定着なら業務(総合)系、DXの構想から実装ならIT系、資本政策や買収局面の意思決定ならFASという使い分けが基本となります。
加えて、提案力だけでなく実行支援の有無、担当者との相性が成果に直結するため、契約の段階で運営の設計まで擦り合わせることが重要でしょう。
チェックポイントは、意思決定で使えるよう表で整理します。
| 観点 | 確認するポイント |
|---|---|
| 課題との適合 | 依頼目的が戦略・業務・IT・財務のどれに近いか、範囲が明確か |
| 実行支援 | 設計で終わらず、定着化まで伴走する契約・体制になっているか |
| 体制と契約 | 主担当の経験、稼働量、バックアップ体制、契約上の責任範囲 |
| 進め方 | 報告頻度、意思決定プロセス、現場巻き込みの方針 |
| 費用対効果 | 成果物の定義、KPI、途中見直し条件、追加費用の扱い |
よくある質問

コンサルの職種一覧は?
主な職種は、戦略、業務(総合)、IT、財務(FAS)、専門特化型です。
戦略は経営・事業の意思決定支援、業務は改革の設計と実行支援、ITはDXやシステム導入の推進、財務はM&Aや企業価値評価、専門特化型は医療・人事・マーケなどで専門性を発揮します。
### 日本の4大コンサルとは何ですか?
日本で「4大(Big4)」は、以下の4社を指します。いずれも監査法人を母体とした総合プロフェッショナルファームとしてコンサル領域も展開しています。
・デロイトトーマツコンサルティング
・PwCコンサルティング合同会社
・KPMGコンサルティング
・EYストラテジー・アンド・コンサルティング
加えて日本市場ではアクセンチュアも大手として比較対象になりやすく、戦略から実行、ITまで幅広いサービスを提供する点が特徴となります。
まとめ

コンサルティング業界のなかには、さまざまなコンサルティングが混在しています。
特に専門分野に特化したコンサルタントになりたい場合、その分野に関連する幅広く深い知識が必要とされるでしょう。
自分がそれまでキャリアを積んできた業界で専門的な知識や経験、資格があるのならば、その分野に特化したコンサルタントとしての未来が開ける、ということでもあります。
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記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。