PMOに求められるスキルセットとは?向いている人や資格を解説!
「PMOに求められるスキルセットとは?」「PMOになるためにどのような資格を取得すべき?」と疑問をお持ちの方はいませんか。
プロジェクトマネジメントの管理を担うPMOは、さまざまなスキルが求められる仕事です。
PMOを目指している方は、どのようなスキルが求められるかを理解しておきましょう。
今回の記事では、PMOに必要なハードスキルとソフトスキル、PMOに役立つ資格、PMOに関するよくある質問について解説します。
目次
【基礎知識】PMOとは
PMOとは、「Project Manegemet Office(プロジェクト・マネジメント・オフィス)」の略語です。
プロジェクトマネジメントを行う部門や構造システムを意味します。
日本語では「プロジェクトオフィス」や「プロジェクト支援部門」、「プログラムマネジメントオフィス」などと訳されることが多いです。
コンサルティング業界では、PMO関連の業務を担当するコンサルタント人材のことを「PMO」と呼ぶことがあります。
PMOの基礎知識に関しては、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:PMOとは?プロジェクトの命運を握るコンサルタントの役割・求められるスキルについてPMOの年収
さまざまなスキルが求められるPMOの年収は高水準です。
フリーランスの場合は「1,020万円程度」、会社員の場合は「600万円程度」が平均とされています。
全国の平均年収が「458万円」であることを踏まえると、PMOの平均年収は高い傾向にあることがわかるでしょう。
フリーランスの平均年収は個人の実績やスキルによって左右されますが、高単価案件を獲得できれば1,000万円以上の年収も十分目指すことが可能です。
参照:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」PMOに必要なスキルセット【ハードスキル(技術的スキル)編】
ハードスキルとは、特定の訓練や学習によって得られる技術的なスキルのことです。
以下で、PMOに求められるハードスキルを紹介します。
プログラミングスキル
プログラミング言語を使って実務を行うのはSEですが、PMOにもプログラミングスキルが求められるケースがあります。
プログラミングに関する知識がないと、エンジニアが抱える問題を適切に把握できずに対応できないためです。
さらに、プロジェクトの進捗を理解したり、専門用語を噛み砕いて経営層に説明したりするためには、プログラミングスキルがあった方が良いでしょう。
ドキュメントスキル
ドキュメントスキル(ドキュメンテーションスキル)とは、提案書・報告書・会議資料などの文書をわかりやすく効率的に作成する能力のことです。
PMOはプロジェクトの進捗状況や結果報告を文書化することがあります。
ドキュメントはプレゼンで使用したり、他の部門に共有したりすることもあるため、誰が見てもわかりやすいドキュメントを目指す必要があります。
Microsoftのオフィスツール「Word (ワード)」や「Excel(エクセル)」、「PowerPoint(パワーポイント)」の基本的な操作方法は最低限おさえておきましょう。
経営に関する知識
PMOはクライアントの課題解決をサポートするコンサルタントです。
そのため、PMOには経営に関する知識が求められます。
例えば、企業の経営課題を客観的に捉えたり、課題解決に最適な事業戦略を立案したりする際に、経営に関する知識が必要です。
また、経営層とコミュニケーションを取る機会もあり、彼らと同じ視点で話せるスキルが求められるため、経営に関する専門知識を身につけておく必要があるのです。
情報セキュリティに関する知識
情報セキュリティに関する知識があると、需要の高いPMOを目指せるでしょう。
情報セキュリティ業界において、PMOに対する需要は増加傾向にあります。
そのため、情報セキュリティに関するスキルをはじめ、セキュリティエンジニアの経験などがあるとPMOとしての希少性が高まります。
特に業務アプリケーション開発などに携わった経験がある方は、ERP領域のPMO案件で活躍できるでしょう。
PMOに必要なスキルセット【ソフトスキル(対人スキル・マネジメントスキル)編】
ソフトスキルとは、個人の特性や仕事の進め方に関係するスキルのことです。
PMOには、ハードスキルのほか、ソフトスキルも求められます。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、コンサルタント職全般に求められるスキルですが、特にPMOに求められます。
PMOは、PM(プロジェクトマネージャー)をはじめ、プロジェクトメンバーやクライアント企業(経営層を含む)とのコミュニケーションを頻繁に行います。
綿密なコミュニケーションをとりながら、交渉や進捗報告を行います。
PMOは外部の人材ですが、コミュニケーションの中心となってプロジェクトを推進していくことが求められるのです。
リスクマネジメント能力
プロジェクトにはリスクが付き物です。
例えば、運用上のトラブルが生じたり、スケジュールが遅れたりなど、さまざまなリスクを考慮する必要があります。
そのため、リスクマネジメント能力はプロジェクトマネジメントの責任を担うPMOに欠かせないスキルなのです。
どのようなリスクが起こり得るかを想定して、未然に防げるように対策を講じます。
タイムマネジメント能力
PMOになるためには、タイムマネジメント能力を身につけることをおすすめします。
プロジェクトには納期が定められています。
納期までにタスクが完了するように、チームメンバーの進捗やタスクを確認しながら、スケジュールを把握しなくてはいけません。
例えば、進捗が遅れているメンバーがいたら、タスクを振り直すなどして、柔軟に対応することが求められます。
フットワーク力
フットワーク力とは、迅速に行動に移せる力のことです。
先述した通り、プロジェクトには納期が設けられています。
納期に間に合わせるように、トラブルが生じた際は迅速に対応する必要があり、フットワーク力が求められるのです。
傾聴力
傾聴力とは、相手の話に耳を傾けて、意図を汲み取ろうとするスキルのことです。
PMOはプロジェクトメンバーやクライアントとコミュニケーションをする機会が多くあります。
傾聴力がないと円滑なコミュニケーションを取れずに、プロジェクトに影響を与えてしまいます。
指示をただ出せばいいだけでなく、どのような課題を抱えているか、どのようなニーズがあるかを把握した上で、最善策を話し合おうとする姿勢が重要なのです。
PMOに役立つ資格
ここでは、PMOに役立つ資格を2つ紹介します。
プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格
プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格とは、一般社団法人日本PMO協会が実施する認定資格です。
プロジェクトの現場業務で必要な基本知識と技術を有していることを証明できます。
具体的には、プロジェクトマネジメントの重要性、プロジェクト宣言書、WBS、RACIチャート、コスト管理表などの知識や技術を習得できます。
資格取得はオンラインで完結させることも可能です。
映像型eラーニングで学習した後、オンライン試験を受験します。
参照:一般社団法人日本PMO協会「プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格(NPMO認定PJM-A™)」PMOスペシャリスト認定資格
PMOスペシャリスト認定資格とは、一般社団法人日本PMO協会が実施する認定資格です。
PMO業務で求められる知識の習得を証明できます。
PMOの基礎的概念や位置づけ、定義をはじめ、PMO導入手法やPMO活動事例、課題の抽出、目標・管理指標の策定、具体的支援内容の策定などを習得します。
資格取得はオンライン(映像型eラーニングとオンライン試験)で完結させることが可能なので、自分のペースで学習を進められます。
参照:一般社団法人日本PMO協会「PMOスペシャリスト™認定資格シリーズ」PMOに関するよくある質問
ここでは、PMOに関するよくある質問を紹介します。
PMOはキャリアにならない?
PMOがキャリアになるかどうかは、どのような業務を行うか、どのようなプロジェクトに携わるかによって左右されるでしょう。
例えば、事務局PMOは受け身で仕事をすることが多いので、PMOからのキャリアアップを目指している方には向いていないでしょう。
自分自身が築きたいキャリアを見直し、PMOの経験がどのように役立つかをイメージすることが大切です。
PMOのキャリアパスは?
PMOとしての経験があれば、様々なキャリアを築くことができます。
一例として以下が挙げられるでしょう。
- ITコンサルタントなどのコンサルタント職
- 社内PMO
- フリーランスPMO
- 起業
中でも、フリーランスPMOの働き方は近年注目を集めています。
フリーランスのコンサルタントに関しては、以下の記事をチェックしてみてください。
関連記事:フリーランスのコンサルタントは儲かる?リアルな年収・単価を実例に基づいてご紹介PMOに向いている人の特徴は?
PMOに向いている人の特徴として、以下が挙げられるでしょう。
- コミュニケーション能力が高い
- 好奇心が強い(さまざまなプロジェクトに携わるため)
- サポート力がある
- マネジメント能力が高い
特にPMOはさまざまな人とのコミュニケーションが求められる仕事です。
そのため、コミュニケーションが得意な人はPMOに向いているでしょう。
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>>Expertyまとめ
今回の記事では、PMOを目指している方に向けて、PMOに求められるスキルセットを解説しました。
さまざまな業務に携わるPMOには、ハードスキルからソフトスキルまで幅広いスキルが求められます。
未経験からPMOを目指している方は、まずスキルアップに励むことをおすすめします。
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記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。