PMOの種類を役割別・職位別に詳しく解説！

「PMOにはどのような種類がある？」
「PMOとPMの違いとは？」

と疑問をお持ちの人はいませんか？

PMOとは、プロジェクトの責任者であるPMをサポートしながら、プロジェクトを推進していく仕事のことです。

PMOにはいくつか種類があるため、PMOへの転職を検討している人は、PMOについて理解しましょう。

今回の記事では、PMOの種類を役割と職位別に解説します。

PMOに関するよくある質問やおすすめのフリーランスエージェントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

PMOとは

PMOとは「Project Management Office（プロジェクト・マネジメント・オフィス）」の略称で、複数のプロジェクトを横断的に支援する部門やシステム構造のことです。

PMOの役割を担うコンサルタントは「PMOコンサルタント（もしくはPMO）」と呼ばれることがあります。

PMOの基礎知識については、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事：PMOとは？プロジェクトの命運を握るコンサルタントの役割・求められるスキルについて

PMO業務とは

PMOが担当する業務は多岐に渡ります。

代表的な業務として以下が挙げられるでしょう。

• スケジュール管理・タスク管理
• プロジェクト内容の可視化・分析・管理
• プロジェクト間の手法・技法・ツールの共有
• 必要なリソースの調達・調整
• プロジェクトマネジメントにおける標準化
• 管理体制（ガバナンス）の構築・施行
• 関係メンバーやマネージャーの教育と育成

PMOは役割によって種類に分けることができます（詳細は次章で紹介しています）。

PMOとPMの違い

PMOと混同しやすい職種に「PM」が挙げられます。

PMとは、「Project Manager（プロジェクトマネージャー）」の略称です。

PMOとPMはどちらもプロジェクトマネジメントに携わりますが、両者は「マネジメント範囲」に違いがあります。

PMがマネジメントするのは「プロジェクト全体」です。

プロジェクトの責任者としてあらゆる判断を行います。

一方、PMOがマネジメントするのは「サポート業務」です。

PMが意思決定などに集中できるように、後方支援としての役割を担います。

【役割別】PMOの種類

PMOは役割によって以下の3つに大別できます。

それぞれの役割について、以下で詳しく確認していきましょう。

支援型PMO

支援型PMOは、PMの要請に応じてサポート業務を担当します。

例えば、マニュアルの作成や業務プロセスの改善、対外への窓口業務などの業務です。

他にも、プロジェクトメンバーの教育やトレーニングを行うことがあります。

支援型PMOは他のPMOと比較するとサポートの側面が強く、プロジェクトを主導するのはあくまでPMです。

管理型PMO

管理型PMOは、支援型PMOよりもプロジェクトへの影響力を持ったPMOのことです（指揮型PMOよりは影響力が少ないです）。

コントロール型PMOと呼ばれることもあります。

支援型PMOと同じくマニュアルの作成やプロジェクトメンバーの教育なども行いますが、プロジェクトの枠組みを提示したり、スケジュール管理を担当したり、管理型PMOは対応業務の幅が広いです。

管理型PMOは成長段階のPMをサポートする目的で配置されることがあります。

加えて、大規模プロジェクトなど業務が多いプロジェクトに配置されることが多いです。

指揮型PMO

指揮型PMOは、支援型PMOや管理型PMOよりも強い権限を持ったPMOのことです。

サポート業務に対応することもありますが、データ分析やミーティングでのファシリテーションなど、プロジェクトに直接的に関わります。

指揮型PMOはPMが成長段階の場合に配置されることが多いため、PM経験があるPMOが採用されるケースも少なくありません。

PMを指揮しながらプロジェクトを遂行します。

他にも重大なトラブルが発生した際に、トラブルが解決するまでのサポート役として指揮型PMOが配置されることもあります。

【職位別】PMOの種類

続いては、PMOの種類を職位別に紹介します。

一般社団法人日本PMO協会によると、PMOの職位は以下の3つに大別されます。

（出典：一般社団法人日本PMO協会,https://www.npmo.org/pmo%E3%81%A8%E3%81%AF/）

以下でそれぞれのPMOについて詳しく解説します。

PMOアドミニストレータ

プロジェクトの社内プロセスに関連した業務に対応するPMOをPMOアドミニストレータ―と言います。

「PMO事務」と呼ばれることもあります。

具体的な業務内容としては、以下が挙げられます。

• データ収集や更新
• 情報共有や展開、リマインド
• ミーティングの設定、会議体コーディネーション
• 書類作成や管理サポート
• 経費処理
• プロジェクトメンバーの勤怠管理

PMOアドミニストレータは、上記のような事務的な業務を担当することが多いです。

PMOエキスパート

PMOエキスパートとは、プロジェクト環境の構築やルールの策定・改善、さらに標準化をサポートするPMOのことです。

具体的な業務としては、プロセス分析や情報分析、ツール分析、ビジネス分析、人材開発などが挙げられます。

詳しくは以下を参考にしてください。

（出典：一般社団法人日本PMO協会,https://www.npmo.org/pmo%E3%81%A8%E3%81%AF/）

PMOマネジャー

PMOマネジャーはPMOのマネジメント業務全般を担当するPMOのことです。

PMOマネジャーの業務としては、以下が挙げられます。

• PMO組織戦略や計画の策定
• PMOメンバーの勤怠、稼働管理
• PMOメンバーの教育
• PMO組織の予算管理

他にも、プロジェクト環境やルールの維持・管理・定着化、プロジェクトパフォーマンスの安定化、プロジェクト投資判断などに対応することがあります。

PMOに関するよくある質問

ここでは、PMOに関するよくある質問に回答します。

PMOに向いている人の特徴は？

PMOに向いている人の特徴として、以下が挙げられるでしょう。

• コミュニケーションが得意な人
• 問題解決能力や分析力が高い人
• 我慢強い人
• サポート力がある人
• 交渉が得意な人
• さまざまな経験を積みたい人
• SEの経験や技術的な知識がある人

近年はITプロジェクトが急増していることから、SEとしての経験やITスキルがあるPMOへの需要は高まっています。

PMOに向いている人の特徴については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

関連記事：PMOに向いている人の特徴7選！将来性や平均年収について解説

PMOはやめとけと言われる理由は？

PMOとして働くことでキャリアパスを広げられるだけでなく、マネジメントスキルを高めることができます。

しかし、「PMOはやめとけ」と言われることもあります。

その理由としては、地道な作業が多いことに加え、プロジェクト全体の管理やサポートに徹するため、直接的な成果が見えにくい点が挙げられます。

さらに、各部署やメンバーとの調整役として多くのコミュニケーションが必要であり、プレッシャーやストレスを感じる場面も少なくありません。

PMOはやめとけと言われる理由については、以下の記事で詳細を説明しています。

関連記事：PMOはやめとけ・意味ないと言われる理由とは？年収ややりがいを紹介

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まとめ

今回の記事では、PMOの種類について役割や職位別に解説しました。

PMOの役割はプロジェクト内容や規模、コンサルティングファームの方針などによって変わってきます。

あらゆる業務に対応するためには、スキルアップが欠かせません。

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