プロセスマイニングとは?最先端の業務効率化ツールの効果やタスクマイニングとの違いとは

プロセスマイニングとは

プロセスマイニングとは プロセスマイニングとは、デジタル技術を活用した最先端の業務効率化ツールです。 プロセスマイニングは、業務プロセスを分析し、業務遅延のボトルネックを探すことに優れているため、抜本的な業務効率化を実現することができます。 特に現在、欧米企業で注目されている業務効率化ツールであり、米配車サービス大手のUberや、独自動車のBMWなど名だたる企業が導入しており、大幅な業務効率化やコストカットに成功しています。 しかし、プロセスマイニングは、すでに存在する業務効率化ツールであるRPAや、タスクマイニングなどと何が違うのでしょうか? 今回は、弊社が提供するプロセスマイニング導入支援方法を交えながら、プロセスマイニングについてご紹介いたします。

プロセスマイニングの特徴

プロセスマイニングの特徴は以下の4つです。 1.全業務プロセスパターンを可視化 2.業務プロセスの時系列化及び定量化 3.業務非効率化のボトルネックを抽出 4.業務プロセスの常時モニタリング

1.全業務プロセスパターンを可視化

プロセスマイニングで可能なこと1 まずプロセスマイニングは、全業務プロセスパターンを可視化することができます。 社員が利用するPCや、CRMといった顧客管理ツールや、ERPのような購買管理ツールなどの全業務プロセスをプロセスマイニングはデータとして蓄積します。 その後、蓄積データと、あるべき業務プロセスを照らし合わせることで、例外処理やルール逸脱などを短時間で可視化することができます。

2.業務プロセスの時系列化及び定量化

プロセスマイニングで可能なこと2 プロセスマイニングは、業務プロセスを、時系列で並び替え、さらに定量化することができます。 例えば、製造業における「受注」→「与信」→「製造指示」→「出荷」のプロセスを時系列に並び替え、さらに各項目の業務時間などを数値やデータで定量化します。 全業務の位置づけを明確化し、各業務を時系列化・定量化することで、問題のプロセスがいつ、どの程度発生しているのかを特定することが可能となります。

3.業務非効率化のボトルネックを抽出

プロセスマイニングで可能なこと3 プロセスマイニングが従来の業務改善ツールと大きく異なる点は、業務を非効率化するボトルネックを抽出できることです。 例えば、既存の業務改善ツールは、業務量の可視化や改善点の提示までは可能ですが、業務を非効率化するボトルネックの抽出までは不可能です。 一方、プロセスマイニングはあるべき業務を定義した後、ボトルネックを自動発見します。さらに、発見したボトルネックに対し、RPA導入の提案などが可能となります。

4.業務プロセスの常時モニタリング

プロセスマイニングで可能なこと4 プロセスマイニングは、一度導入するだけで、その後も継続的に分析対象の業務プロセスを全てモニタリングします。 特に事前に定義した条件に基づき、ボトルネックになりそうな業務プロセスが発生した場合には即時ユーザーや管理者に通知し、その場で例外プロセスの抽出・排除までを実現します。 サービス資料のダウンロードはこちら

プロセスマイニングの効果

プロセスマイニングによって得られる効果は主に以下の3つです。 1.抜本的な業務効率化 2.異常プロセスの排除 3.RPA導入など業務代替の促進

1.抜本的な業務効率化

プロセスマイニング_効果1 プロセスマイニングの大きな特徴として、従来の業務効率化ツールにはできない、「業務非効率化のボトルネック抽出」があります。 まだ認識されていない業務上のボトルネックを可視化することによって、抜本的な業務効率化を実現します。 その結果、昨今注目されている「働き方改革」や、コロナ禍で急務とされた「コスト削減」などを一括して達成することが可能となります。

2.異常動作の排除

プロセスマイニング_効果2 社内で正常な動作とは異なるプロセスを踏んでも、モニタリングなどがされてない限りは認識されないことが多いです。 特に属人的な作業では、正常なプロセスから逸脱したプロセスを経ることで、コンプライアンス上の過失につながる可能性は否定できません。また、ERPなどシステムでは、異常が放置されるとのちに正常にシステムが作動しなくなるというリスクも存在します。 そのため、プロセスマイニングにより定義された正常プロセスから外れた異常動作を排除することで、コンプライアンス違反及びシステムリスクを抑制することができます。

3.RPAとの連携による業務代替の促進

RPA プロセスマイニングが抽出した業務を非効率化するボトルネックに対して、RPAなどのオートメーションツールを導入することで、さらなる業務効率化を促進できます。 そもそも、プロセスマイニングとRPAの違いとしては、プロセスマイニングは全ての業務プロセスを効率化の対象することに対し、RPAは一部業務を効率化対象とした部分的な手法です。 そのため、プロセスマイニングで全業務プロセスを分析し、ボトルネックを抽出し、改善すべき部分的プロセスを判別することで、よりRPAの長所を生かすとともに、プロセスマイニングを補完する存在として活躍します。 特に、従来のRPA導入手法の中には、RPAの必要性が十分検討されずに導入されたため、どれほど業務効率化を達成できたのか不透明なケースや、最終的にRPAが放置される「野良RPA」などの問題が存在しました。 一方、プロセスマイニングでボトルネックを抽出した場合、ボトルネックの詳細な情報量により、最適なRPAを提案・検討することが可能となるため、結果的にRPAの導入効果を引き上げます。 RPAの弊社サービス資料はこちら

プロセスマイニングの導入事例

プロセスマイニングは欧米の大手企業ですでに多数導入されていますが、日本企業でもプロセスマイニングの導入事例は存在します。

国内事例:物流企業におけるコスト削減

日本の物流企業の大手企業では、長年物流コストの削減に取り組んできましたが、既存の業務効率化ツールでは、改善の余地にすでに限界がありました。 そこで、プロセスマイニングを社内の業務管理ツールに導入した結果、これまで社内で認識されてこなかった業務上のボトルネックを発見することができました。 その結果、ボトルネックを排除するRPAを導入することで、業務プロセスが飛躍的に改善され、物流コストの大幅削減につながりました。

プロセスマイニングとタスクマイニングの違い

プロセスマイニングと似たような用語に「タスクマイニング」があります。最近では、プロセスマイニングもタスクマイニングも、ともに「業務効率化」という文脈で使われることが多く、同様の手法だと誤認されているケースがあります。 たしかに両者は「業務効率化」という用途で一致していますが、根本的にツール概念や求められるアウトプットが異なります。

プロセスマイニングは業務工程(プロセス)に重点

プロセスマイニングは、名称の通り、業務肯定(プロセス)の解析に重点を置きます。 具体的には、社員のPCやERPなどの業務システムの業務プロセスを可視化・分析することで、業務を非効率化するボトルネックを抽出することで、抜本的な業務改善を目指します。 つまり、業務プロセスという、全体的な流れに主眼を置きます。

タスクマイニングはタスク(作業)に重点

一方、タスクマイニングは、名称が示すように、1つ1つのタスク(作業)に重点を置き、各タスクの効率化を目指します。 つまり、すでに細分化された各タスクにアプローチし、それぞれが最適化されるような提案を行います。 そのため、プロセスマイニングと比べると、作業プロセスの部分的要素に注目します。

プロセスマイニングの導入方法

プロセスマイニング導入_コロニー コロニーでは、下記の5ステップに基づき、御社に最適なプロセスマイニングツールの導入支援サービスを提供しております。 【業務改善5STEP】
  • Step1:プロセスとタスクの定義
  • Step2:作業計画の作成・登録・進歩入力
  • Step3:収集作業実施
  • Step4:データ分析からの示唆
  • Step5:改善・改革提案
サービス資料のダウンロードはこちら 参考ページ: 『プロセスマイニングを活用した、業務の定量的な可視化と監視とは』

記事監修者の紹介

アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。