コンサルタントは資格が必要ないって本当?あると有利になる資格もご紹介!
コンサルタントになるために必須の資格はありませんが、役立つ資格は多数あります。
一言でコンサルタントといっても専門分野が異なるため、関連試験を取得しておくと転職時に説得力が増して有利に働く可能性があります。また、フリーコンサルとして独立する際にも、顧客との信頼関係を築く上で役立つでしょう。
本記事では、コンサルタントとして活動するために資格は必要なのか?という視点から解説します。戦略コンサルやIT系コンサルなどにおすすめの資格も紹介しますので、コンサルタントとして付加価値になる資格取得を検討している方はぜひご覧ください。
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目次
コンサルタントに資格は必要ない!
結論からいうと、コンサルタントに必要な資格はなく、特定の資格や免許がなくてもコンサルタントとして活動できます。転職活動や独立時に有資格者であるかどうかで判断されるケースは少ないでしょう。
とはいえ、資格がまったく役立たない訳ではなく、資格保有が一定基準以上のスキルや知識を証明する材料になります。これから資格取得を考えるのであれば、専門領域や入りたいコンサルファームの特徴に合わせて選ぶことが大切です。
例えば、ITコンサルであればITストラテジストやPMP、経営コンサルタントであればMBAや公認会計士などです。国家資格や合格率の低い資格は希少価値が高いため、アピール材料として役立ちます。
資格の他に学歴もコンサルタントに必要かどうか疑問に上がる項目です。以下の関連記事にて学歴とコンサルティング業務の関係性について解説しているのでぜひ参考にしてください。
【関連記事】【採用担当のホンネ】学歴がないと無理?コンサルタントに転職するという選択肢
コンサルタントとして転職・独立する際に資格はあった方がいい?
コンサルタントとして転職や独立を目指す際に、資格取得が有利に働く場合があります。ただし、どの程度有用かはケースバイケースで異なるため、転職先や希望する職種、自分の専門領域などから役立つ資格を選ぶ必要があるでしょう。
以下では、コンサルティングファームへの転職を希望する・独立を希望する場合における資格の有用性をそれぞれ解説します。
コンサルタントとしてファームに転職する場合
コンサルティングファームへの転職では、場合によっては資格取得が有利に働きます。
コンサルタントの転職は基本的に「ポテンシャル採用」と呼ばれ、経験や実績が最も重視される傾向があるからです。
ただ資格があると、コンサルタント職に就くために行動したことが裏付けできるので、ポテンシャルの保証になる可能性はあるでしょう。
資格取得を通して活かされたスキルや能力を具体的にアピールできれば理想的です。
特に、専門分野のコンサルタントの場合、領域に関する資格があると説得力が増します。国家資格である公認会計士や税理士資格は、難易度が高く、希少価値があるため効果的なアピール材料になるでしょう。経営コンサルや戦略コンサルとして役立つ可能性が考えられます。
未経験からコンサルタントを目指す場合は、担当したい分野の基礎知識を習得でき、知名度の高い資格が有利です。
フリーランスのコンサルタントとして独立する場合
フリーランスのコンサルタントとして独立するケースでは、コンサルファーム出身の場合は実績や経験が一定以上あるため、資格の必要性は低いでしょう。もちろん、専門性を高めるための資格取得は実務にも役立つ可能性があります。
未経験からフリーランスコンサルへの転身では、関連資格を取得することでコンサルティング能力を示す効果が期待できます。また、コンサルタントとして働き始めてから、クライアントに対して能力をアピールして信頼関係を築くためにも有用です。
例えば、MBAはビジネススクール卒業時に取得できる学位であり、業界問わずコンサルタント業に有利とされる資格の1つです。IT系コンサルタントでは、ITをビジネス現場で効果的に活用するための知識を押さえた「ITストラテジスト試験」や、プロジェクト全体の管理スキルを問われる「プロジェクトマネージャ試験」などが役立つでしょう。
以下の関連記事では、コンサルタントの独立において注意すべきポイントをまとめています。本記事とあわせて参考にしてください。
【関連記事】コンサルタントの独立はなぜ失敗する?成功の秘訣、KSFを解説
戦略コンサルタントなどに関連する資格
ここからは、戦略コンサルタントをはじめ、コンサルタントに関連する資格を紹介します。戦略コンサルタントは、企業経営やマネジメントに関する戦略を担当するポジションです。
クライアント企業が抱える課題や問題を把握し、分析を通して改善策を提案します。企業の売上増加や認知度の向上に向けた戦略の具体的なアクションプラン提示まで担うケースもあります。
現状を把握し、課題を発見して、解決への的確なアドバイスや戦略を提示するために、論理的思考力が必須です。加えて、問題解決能力やプレゼンテーションスキルなど幅広い能力が求められます。
戦略コンサルタントや経営コンサルタントは、一般的なコンサルティング業務である企業の財務や経営、法務への助言や事業戦略の考案などまで担当します。
そのため、財務や会計に関する知識を習得できる公認会計士や税理士資格が役立ちます。また、法務関連の知識を身につける目的で、行政書士や社会保険労務士、中小企業診断士なども有用です。
MBA
MBA(経営学修士)は、2年間ビジネススクールに通って経営について学んだ後、卒業時に取得できる学位です。正確に言うと資格ではありませんが、戦略系や財務系など幅広いコンサルティング企業で評価されやすく、コンサルにも保有者が多い資格(学位)として知られています。
経営に関する幅広いテーマを体系的に学べるため、現場での業務経験がある場合は、MBA取得が視野の拡大につながります。ビジネス戦略系のコンサルファームや外資系ファームにおいて、経営視点を重視するポジションなどでMBA保有者を優先的に採用している場合もありますが、MBA取得だけで採用が決まることは少ないでしょう。
世界的に有名なスクールには、アメリカのハーバードビジネススクールやイギリスのロンドン・ビジネススクールなどがあります。海外のMBAを取得するプロセスで身についた英語力も、スキルとしてアピール可能です。
資格試験名 |
MBA(経営学修士) |
主催機関 |
ビジネススクール(英米の経営大学院、日本の大学院修士課程または専門職学位課程) |
試験日 |
スクールや大学によって異なる |
合格率 |
ー |
公認会計士・USCPA
公認会計士は、医師、弁護士と並ぶ3大国家資格の一つです。監査や会計の専門家として、企業の公正な事業活動と国民経済の健全な発展に関わる重要な役割を担います。
企業の財務諸表監査は、公認会計士資格を保有している人だけが行える独占業務です。それ以外にも、会計から経理、財務など経営全般において役立ちます。コンサルティングに必須である会計知識を持つことを証明できるため、会計コンサルタントやM&Aコンサルタントをはじめ、転職活動で有利に働く可能性は高いでしょう。
資格取得には、公認会計士試験に合格することに加えて、監査等の業務補助に2年以上従事している必要があります。合格率は約10%と難易度が高いものの、企業のグローバル展開や海外進出におけるニーズが増えており、活躍の場は多いでしょう。なお、公認会計士は、税理士登録により税理士として活動することも可能です。
資格試験名 |
公認会計士試験 |
主催機関 |
金融庁 |
試験日 |
第Ⅰ回短答式試験:例年12月 Ⅱ第Ⅱ回短答式試験:例年5月 論文式試験:例年8月 |
合格率 |
約10% |
また、USCPA(米国公認会計士)もコンサルタントとしての能力を示すためにおすすめの資格です。
USCPAは国際ビジネス資格の最高峰として、世界の就職・転職市場でも高く評価されているので、外資系コンサルファームへの転職時などに有利に働きます。
アメリカをはじめ世界各国、日本からでも受験可能なため、外資系かつ会計コンサルタントを志望している方はチェックしておきましょう。
税理士
税理士は会計、特に税務に関して独占業務を有する難関国家資格です。
ビジネスと税務は切っても切れない関係のため、税務代行や税務書類の作成を独占業務としている税理士はコンサルタントとしての幅を大きく広げてくれるでしょう。
資格取得には、年1回の税理士試験に合格後、租税又は会計に関する事務に2年以上従事する必要があります。合格率は19.5%と低く、最終的に5科目の試験に合格しなければなりませんので、十分に準備して試験に臨みましょう。
資格試験名 |
税理士試験 |
主催機関 |
国税庁 国税審議会 |
試験日 |
毎年1回、8月 |
合格率 |
19.5%(令和4年度) |
行政書士
行政書士は、法律関係や公的書類の作成・提出を担当する国家資格です。10,000種類以上もの書類を取り扱えるため、仕事内容は多岐にわたります。行政書士法で定められている独占業務は、官公庁に提出する書類と、権利義務や事実証明に関する書類の作成業務です。
書類業務だけでなく、専門知識を活かすことでコンサルティング業務も請け負うことができます。例えば、バスやトラックなどの運送業や産業廃棄物処理業など、業界における認可申請手続きから派生して、会計や法律に関するコンサルティングが可能です。また、近年企業にとって重要な課題であるコンプライアンス遵守に関して、法改正後の違反を避けるためにアドバイスを行うことも可能です。
行政書士の受験資格はありませんが、合格率は11%前後と低いため、十分な勉強が必要です。
資格試験名 |
行政書士試験 |
主催機関 |
一般財団法人行政書士試験研究センター |
試験日 |
毎年1回、11月の第2日曜日 |
合格率 |
11.18%(令和3年度) |
社会保険労務士
社会保険労務士は、社会保険労務士法に基づく国家資格で、労働保険や社会保険のエキスパートです。企業の就業規則や給与規定に関する書類の作成・提出、社会保険関連の相談やアドバイスを行います。
雇用者側の立場から企業の状態を診断する能力があるため、中小企業診断士のように経営側から企業を観察する立場とは異なる視点でアドバイスができます。特に人事系コンサルタントなどに有利です。
社会保険労務士の資格は、社会保険労務士試験に合格することと、2年以上の実務経験が必要です。弁護士資格を有する場合も、社会保険労務士を取得できます。ただし、受験資格があり、満たしていない場合は専門学校などに通うか、実務経験を積む必要があります。
資格試験名 |
社会保険労務士 |
主催機関 |
全国社会保険労務士会連合会 試験センター |
試験日 |
例年8月 |
合格率 |
約7.8%(令和3年度:合格者2,937、受験者数37,306) |
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業支援法に基づく国家資格で、中小企業の経営課題に対する診断やアドバイスを行う専門家です。資格取得を通して、企業の経営理論や財務、会計などの知識を幅広く身につけられます。
経営に関する提案を行う経営コンサルタントをはじめ、コンサルタントとして基礎知識や用語を身につけたい方向けの資格です。キャリアアップのために取得する人も多く、仕事の幅を広げるために役立つでしょう。
中小企業診断士の資格は、1次試験と2次試験に合格し、15日間以上の実務補修または診断実務を行うことで取得できます。ただし、公認会計士や税理士など規定の有資格者は、1次試験の1部科目は免除されます。
資格試験名 |
中小企業診断士 |
主催機関 |
社団法人 中小企業診断協会 |
試験日 |
第1次試験:例年8月 第2次試験:例年10月、翌年1月 |
合格率 |
6.66%(令和3年度) |
ここまで、戦略コンサルタントなどに関する資格を紹介しました。
冒頭で解説した通り、資格がなくてもコンサルタントとして活躍することは可能です。
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IT系コンサルタントに関連する資格
続いて、IT系コンサルタントに関連するおすすめの資格を紹介します。昨今は、経営コンサルタントのようなオーソドックスなコンサルに加えて、専門性の高いコンサルタントの需要も高まっており、IT業界はその代表例です。
IT技術の導入や活用が必須となっている現代において、専門知識やスキルを持つITコンサルタントは、幅広く求められています。情報戦略やセキュリティ関連のコンサルティングは、業界や領域問わず注目度が高まっています。
ITコンサルタントも他のコンサルタント同様に、必須の資格はありませんが、スキルや能力の裏付けとして有効な資格は多数あります。プロジェクトマネージャ試験やITストラテジスト試験、ITコーディネータ試験などが代表例です。
また、資格取得を通して専門知識を身につけられ、受験資格がない試験は未経験からIT系コンサルタントを目指す方にも向いています。
ITストラテジスト
ITストラテジスト試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。IT系資格「情報処理技術者試験」のうち、難易度の高い高度情報処理技術者に分類されています。
IT戦略に特化した専門家であることを証明でき、ITを活用した経営戦略や事業革新を策定、提案するコンサルタントとしての活動に有利でしょう。資格取得を通して、事業活動やビジネスモデルにおけるIT活用や、IoTシステムの開発や導入におけるマネジメントスキルを習得できます。
基本的には、IT案件の上流工程にて「どんなシステムを作るのか」を決めるのがITストラテジストの業務で、システム開発作業に携わる機会は少ないでしょう。合格すると、経済産業大臣署名の合格証書が交付されます。
資格試験名 |
ITストラテジスト試験(ST) |
主催機関 |
情報処理推進機構 |
試験日 |
例年4月、10月 |
合格率 |
14.8%(令和4年度春季) |
プロジェクトマネージャ
プロジェクトマネージャ試験は、IPA認定の国家資格です。システムの開発・運用責任者として、プロジェクトにおける意思決定を実行し、IT戦略を円滑に進めるための指揮・監督能力を証明します。
品質・コスト・納期などの制約の中で、プロジェクトを確実に成功に導く管理者という重要なポジションです。また、プロジェクトを通して参加メンバーを成長させる人材育成担当の役割も担います。
ITストラテジスト同様に、情報処理技術者試験の中でも難易度が高く、合格率も低い試験ですが、転職や独立時のアピール材料になるでしょう。官公庁では、システム開発において合格者がいることが入札条件とされる案件もあります。
資格試験名 |
プロジェクトマネージャ試験(PM) |
主催機関 |
情報処理推進機構 |
試験日 |
例年10月 |
合格率 |
14.4%(令和3年度秋季) |
ITサービスマネージャ
ITサービスマネージャも、上記2つと同じくIPAが認定している国家資格です。サービスの安定した運営や継続的な改善に向けたリスクやコスト管理など、ITシステムの運用管理責任者としての能力を証明します。ITシステムについての専門知識に加えて、ビジネスの知識が必要です。
確立した専門分野を持つ高度IT人材であること、クライアントが求めるものを的確に理解し、サービスの計画立案から設計、移行、提供および改善までを安定して遂行できる能力などを認定します。
試験は年に1度、1日かけて選択式と論述式の問題に取り組みます。プロジェクトマネージャ試験同様の合格率ですが、幅広い業界や領域におけるITコンサルタント活動に役立つでしょう。
資格試験名 |
ITサービスマネージャ試験(SM) |
主催機関 |
情報処理推進機構 |
試験日 |
例年4月、10月 |
合格率 |
14.8%(令和4年度春季) |
ITコーディネータ
ITコーディネータ資格は、経営者の立場からITサービスの推進・支援を行うための資格です。ITサービスマネージャやプロジェクトマネージャと同様に、経済産業省が推進する資格に含まれています。
IT経営の専門家としてのスキルを証明できるため、DX時代と呼ばれる現代、業界や領域問わず活躍のチャンスが多いでしょう。経営革新や業務改革に向けた戦略的なITサービスの効果的な活用をサポートします。
資格を取得するためには、ITコーディネータ試験の合格と、ケース研修の修了の両方を4年度の間に満たす必要があります。資格認定後、継続には毎年更新が必要で、3年度の間に3講座のフォローアップ研修を修了することが条件です。ITコーディネータ試験は例年3回実施されています。
資格試験名 |
ITコーディネータ試験 |
主催機関 |
特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 |
試験日 |
例年3期 |
合格率 |
65.7%(第44回試験) |
PMP
PMP(Project Management Professional)は、PMI(米国プロジェクトマネジメント協会)本部が認定する国際資格です。日本ではPMI日本支部が主催しており、世界で通用するグローバルスタンダード資格として位置付けられています。
プロジェクトマネジメントに関する経験や知識を測り、プロフェッショナルであることを確認する目的で実施されています。資格保有者は、プロジェクトマネジメントに関する知識や教育を有していると評価されやすい傾向です。国などの入札案件において、PMP取得が要件になる場合もあり、IT・建設業界をはじめ世界的に注目されています。
PMPを受験するためには、規定の学歴や実務経験に加えて、PMI認定の全35時間のプロジェクトマネジメント教育研修の修了が必要です。
資格試験名 |
PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル) |
主催機関 |
PMI本部 |
試験日 |
ほぼ毎日 |
合格率 |
非公開 |
その他コンサルタントが持っていると有利な6つの資格
戦略コンサルタント・ITコンサルタントへの転職や独立に役立つ資格を紹介しましたが、ここからは広くコンサルタントとして持っていると有利な資格を紹介していきます。
コンサルタントは企業の経営課題の明確化や戦略提案を中心に行うため、幅広いスキルが求められる職種です。
専門知識はもちろんのこと、たとえば外資系コンサルファームであれば英語は必須のスキルとして求められるでしょう。
TOEIC
TOEICは日常やビジネス上での英語力を測る指標として開発された世界共通のテストです。
試験によって資格が取得できるのではなく、990点を満点として英語力が客観的に評価されます。
多くの企業で採用・昇格基準として使用されているため、就職・転職において自身の英語力をアピールするにはピッタリの資格です。
外資系のコンサルファームに転職したい・フリーランサーとして海外のクライアントと仕事がしたいという方はTOEICで高得点を狙いましょう。
労働衛生コンサルタント
労働衛生コンサルタントはかなり専門的な国家資格で、労働者の安全衛生水準の向上を目的として、労働環境の診断・指導を行います。
誰でも受験できるわけではなく、受験できるのは労働安全衛生法の定める要件を満たす人のみです。
<受験資格者の例>
- 医師国家試験合格者
- 歯科医師国家試験合格者
- 薬剤師
- 技術士試験合格者
産業医とは異なり、企業は労働衛生コンサルタントを選任する義務はありませんが、時代の流れに伴い高齢化やメンタルヘルスの問題などは顕著になってきています。
コンサルタントとして企業の経営課題に取り組みつつ、労働環境の衛生化も担える人材となれば、自身の市場価値は大きく向上するでしょう。
CIA
CIAはアメリカに本部がある内部監査協会(IIA)の日本支部で実施している試験で、内部監査に関する資格として知名度が高いです。
CIAを取得することで、クライアント企業を内部監査の観点からもコンサルティングできるようになります。
内部監査は企業の健全性・透明性を担保するためにも重要な業務となるので、スキルの幅を広げたいという方におすすめです。
弁理士
弁理士は、特許・商標・意匠などの知的財産権に関する業務の国家資格です。
知的財産権に関する申請が主な業務となりますが、クライアントによっては知財相談や出願代理などビジネスの現場でも豊富な知識を活かせるでしょう。
合格率が6.1%(2022年度)とかなり低いため、十分に勉強した上で取得を目指さなければいけない資格です。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは試験に合格後、キャリアコンサルタント名簿に登録されなければ名乗ることができない名称独占の国家資格のため、社会的な信用度が高いことが大きな特徴となっています。
経営コンサルや戦略コンサルなどの企業コンサルではなく、対個人のコンサルティング業務を生業としたいという方におすすめの資格です。
簿記
簿記は帳簿作成のために必要な技能を指し、難易度ごとに試験も設けられています。
企業経営において会計や財務は必須の業務であるため、現代のビジネスマンは簿記の能力を求められる場面が必ずあるでしょう。
コンサルタントとして直接的に会計や財務の指導を行うわけではなかったとしても、円滑にコンサルティングを行うためには必須のスキルです。
コンサルタントの資格についてよくある質問
コンサルタントと資格の関係性についてよくある質問をまとめました。
転職や独立を考えている方に向けた解説をするので、最後までチェックして疑問を解消しましょう。
資格なしのコンサルタントで活躍している人はいる?
資格がなくともコンサルタントとして活躍している方はいます。
実際に「Experty」で案件をご紹介したAさんは、コンサルティング会社でのプロジェクトマネージャーとして経験と、事業会社での新規事業開発におけるPM経験を掛け合わせ、月単価150万円以上で案件を推進しています。
そのほかにも、資格はなくとも、実際のコンサルティング会社でのマネージャー以上の経験はプロジェクトの品質担保を一人称で実施した経験として高く評価されるため、資格がなくともコンサルタントとして活躍することは十分に可能です。
BIG4への転職を検討しているが必要な資格はある?
コンサルにおけるBIG4とは以下の4企業を指します。
- デロイトトーマツコンサルティング(DTC)
- PwCコンサルティング合同会社 (PwC)
- KPMGコンサルティング
- EYストラテジー・アンド・コンサルティング
どの企業も募集資格は記載していませんが、BIG4のコンサルタントとして求められるスキルに関連する資格が優遇されるのは明らかでしょう。
また、募集学歴の記載もありませんが、転職者の学歴を見ると高学歴であるほど有利であることは否めません。
高学歴・難関資格保有者でなくとも転職は可能ですが、論理的な思考力や地頭の良さが非常に重要です。
これまでの経歴も重要視されるので、自身の経験が弱いと感じる場合には、それを補う資格を取得するとアピールポイントになるでしょう。
たとえば、会計・財務関連の職歴がない場合には、税理士や公認会計士の資格などが有効です。
経営コンサルタントにおすすめの資格は?
経営コンサルタントとして転職・独立を考えている場合には、以下の資格を保有しておくと有利に勧められる可能性が高いです。
- MBA(経営学修士)
- 中小企業診断士
- 弁護士
- 司法書士
- 公認会計士
- 税理士
- TOEIC
特に直接経営に関連するMBAや中小企業診断士は、経営コンサルタントとして大きなアピールになるでしょう。
そのほか税理士や公認会計士は、会計や税金の知識をもとに中小企業のコンサルティングを引き受ける専門家も少なくありません。
まとめ
コンサルタントになるために必須の資格はありませんが、関連資格を取得することでコンサルタント活動に役立つ可能性があります。
コンサルファームへの転職やフリーコンサルとして独立する場合、専門性を示す関連資格やコンサルティング能力を裏付ける資格が有利に働くこともあるでしょう。
ただし、資格を持っていればコンサルタントとしての転職や独立が保証される訳ではなく、実務経験や実績が重視されやすいことは事実です。資格取得には時間や費用がかかるため、闇雲に取るのではなく、自分が目指す方向性や今後の見通しと合っている資格を選ぶことが大切です。
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記事監修者の紹介
アメリカの大学を卒業後、株式会社NTTデータに入社。
コンサルティングファームへ転職しデロイトトーマツコンサルティング・楽天での事業開発を経て、取締役COOとして飲食店関連の会社を立ち上げ。
その後、コロニー株式会社を創業。